臼蓋形成不全や変形性股関節症などの股関節疾患に悩む方に思うこと

この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)
股関節の痛み・臼蓋形成不全
この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)

臼蓋形成不全・変形性股関節症でお悩みの方へ

フィジカルプラスには、股関節の痛みが続いて整形外科を受診し、臼蓋形成不全きゅうがいけいせいふぜんや変形性股関節症と伝えられたあと、痛み止めだけが処方されて「この先どうしたらいいのか…」と不安な気持ちで来られる方が少なくありません。

「股関節に痛みはあるけれど、レントゲンでは大きな異常はないですね」
「とりあえず様子を見ましょう」

このように言われると、「どこも悪くないと言われたのに、なぜこんなに痛いのか?」と、かえって悩みが深くなってしまうこともあります。

臼蓋形成不全きゅうがいけいせいふぜんや変形性股関節症では、痛みが出始めた初期の段階では、レントゲンには写りにくい股関節まわりの筋肉や関節の動き方のくせが大きく関わっていることがよくあります。痛みを避けようとして体をかばううちに、筋肉がこわばり、股関節の動きが少しずつ小さくなっていくケースも多く見られます。

レントゲン検査では骨の形や関節のすき間は分かっても、筋肉や関節の細かな働きまでは分かりません。そのため、画像上は「大きな問題はありません」と言われていても、実際の生活では強い痛みや歩きづらさを感じている方もいらっしゃいます。

もしレントゲンで大きな異常がないのに痛みが続いている場合には、股関節まわりの筋肉や動きを詳しくみてくれる医療機関や専門家に相談してみることも、一つの選択肢になります。

股関節の痛みは、立つ・歩く・立ち上がるなど、日常生活のほとんどの動きに関わります。かばう時間が長くなるほど、体全体のバランスが崩れ、腰や膝、すねなど他の部位までつらくなることも少なくありません。

「体を正しく使うことが大事」ということは頭では分かっていても、痛みがある状態で自己流に頑張るのはむずかしいものです。今の状態に合ったきっかけや方向性がないまま続けてしまうと、「頑張っているのに変わらない」と感じやすくなります。そんなときはいったん立ち止まり、別の専門家の意見を聞いてみることも大切です。

股関節痛で病院にかかったら、すぐ手術になるの?

すべての方が保存的な方法だけで生活しやすくなるとは限らず、手術が必要になる状態も確かに存在します。
フィジカルプラスでも、医師による診断や手術の判断はとても重要なものだと考えています。

一方で、医療機関で「運動してください」「体重を落としましょう」と言われても、
「具体的に何をどの程度続ければいいのか分からない」まま時間だけが過ぎてしまう方も多いのが現状です。

同じ関節の疾患であっても、膝と比べて股関節は、保存的なサポートの選択肢が少ないと感じている方もいらっしゃいます。
股関節の疾患では、比較的早い段階で手術の話が出ることもありますが、すぐに決めなければならないとは限らないケースも少なくありません。

大切なのは、「いま自分の体に何が起きていて、何を大事にしていきたいのか」を整理しながら、主治医とじっくり相談していくことです。

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下関のフィジカルプラスでは、臼蓋形成不全・変形性股関節症・股関節の痛みでお困りの方に対して、
姿勢と動作に着目したマンツーマンのコンディショニングを行っています。
股関節についてもう少し詳しく知りたい方は、専門ページもあわせてご覧ください。

股関節のお悩みページを見る

臼蓋形成不全などの股関節のつらさがあるときに大切なポイント

1.関節可動域をできるだけ保つ

一度小さくなってしまった股関節の動きは、あとから広げていくのに時間がかかることが多くなります。
痛みのない範囲で、少しずつでも「股関節をいろいろな方向に動かしておく意識」を持つことが、将来のためにも大切です。

ご自身だけではむずかしい場合は、股関節に詳しい専門家の手を借りながら、無理のない範囲で動きを引き出していく方法を一緒に探していきましょう。

2.筋肉のバランスを整えながら力を使えるようにする

痛みを避けるために体を傾けたり、片側の足だけで体重を支えたりする時間が長くなると、
股関節まわりだけでなく、骨盤・腰・膝・足首にかけて全体のバランスが崩れやすくなります。

どの筋肉にどれくらい力を入れているかといった筋肉の使い方のバランスは、ご自身では分かりづらい部分です。
無理に筋トレを増やすよりも、まずは「どこに負担がかかっているのか」を一緒に整理していくことが、結果的に近道になる場合も多くあります。

3.股関節にやさしい使い方・歩き方を身につける

股関節にやさしい体の使い方を、言葉や雑誌・インターネットの情報だけで理解するのは、とてもむずかしいことです。
医療機関で短時間の指導を受けても、日常生活の中で再現するのが難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

杖を使う・プールで歩く・筋トレを増やすといった工夫が必要な場面もありますが、
それだけでは「股関節にかかる負担をどう減らすか」という視点が十分でない場合もあります。

今、頑張っているのに良い方向に向かっている実感が持ちにくいときは、
一度立ち止まって、ご自身の状態や体の使い方を専門家と一緒に整理し直してみることをおすすめします。
手術を検討する前に、日常生活の中でできる工夫が見つかるケースもあります。

焦りすぎず、今できることから一つずつ取り組んでいきましょう。


股関節について、もっと詳しく知りたい方へ

臼蓋形成不全きゅうがいけいせいふぜんや変形性股関節症の考え方、股関節まわりのチェックポイント、フィジカルプラスでのサポート内容は、
股関節専門ページ(臼蓋形成不全・変形性股関節症について)で、より詳しくご紹介しています。

「手術の話が出て不安」「このまま悪くなってしまうのではと心配」という方は、
まずは股関節専門ページの内容をご覧いただいたうえで、それでも不安が強い場合は一度ご相談ください。


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理学療法士(Physical Therapist)。
病院勤務時代には、延べ4万人以上のリハビリテーションに携わる。現在は「フィジカルプラス下関」代表として、痛みや動きにくさと向き合いながら生活や競技を続けていくためのコンディショニング支援を中心に活動。地元の中高生からプロアスリートまで幅広くサポートし、山口県スポーツ協会認定トレーナーとして10年以上国スポにも帯同している。

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