30代から気をつけたい、股関節の痛みを自分でチェックする方法
20代までは特に意識したことがなかったのに、30代に入ってから足の付け根(鼠径部)やお尻の奥の方に違和感や痛みを覚えるようになった…。
仕事の内容が変わったり、結婚・出産・育児で生活スタイルが大きく変わるこの年代では、股関節まわりの負担が増えやすい時期でもあります。
とはいえ、「いきなり医療機関に行くべきなのか…」と迷う方も多いと思います。
そこでここでは、まず最初にご自身で確認してほしい3つのポイントをまとめました。
\ 股関節まわりの違和感が気になる方へ /
「このまま様子を見ていて大丈夫なのか知りたい」「手術と言われたが、まずは体の使い方を見直したい」など、
股関節についてじっくり相談したい方に向けて、股関節の特徴・よくあるお悩み・フィジカルプラスのサポート内容をまとめた固定ページをご用意しています。
1 左右の股関節の「開き方」に差がないか?
最初にチェックしたいのは、股関節の動きやすさ(可動性)です。
床に座ってあぐらをかくような姿勢になり、
両足の裏同士を合わせて、ゆっくり膝を横に開いてみてください。
そのとき、次のポイントを意識してみましょう。
- 右と左で、膝の開き方に差がないか
- どちらか片側だけ、明らかに重く感じたり突っ張らないか
- 足の付け根あたりに痛みが出ないか(痛む場合は無理に開かない)
30代以降でいつも同じ側だけ開きにくい・左右差がはっきりある場合、
股関節や周囲の筋肉に負担がかかっているサインのひとつと考えられます。
とくに、日によってではなく「いつも決まって同じ側」だけ開きにくいと感じる方は、
一度医療機関で股関節の状態を確認してもらうことをおすすめします。
2 足の指をしっかり曲げられるか?左右差はないか?

次に確認したいのは、足の指先の動きです。一見股関節とは関係なさそうですが、重心のかかり方が偏っていると、足先にまで影響が出ていることがよくあります。
椅子や床に座った姿勢で、手を使って足の指を根元からゆっくり曲げてみましょう。右足・左足の両方で行います。
このときは、
- 左右で曲がり方や動かしやすさに差がないか
- どちらか片側の指だけ、強く突っ張ったり痛みを感じないか
といった点をチェックしてみてください。
股関節に違和感がある側は、知らないうちに重心が片寄り、足裏や指先に負担が集中していることがあります。
足の指を根元からやさしく動かす練習を、左右ともに数日続けることで、足裏の感覚が整い、股関節まわりの負担が軽くなったと感じられる方もおられます。
ただし、3日ほど続けても股関節の痛みや違和感がまったく変わらない場合は、
ご自身だけの判断で様子を見続けず、一度医療機関で相談してみてください。
3 押さえると痛むポイントはないか?
最後は、「どこを押さえると痛みを感じるのか」を確認してみましょう。
代表的な場所は、
- 足の付け根の前(鼠径部あたり)
- お尻の中央〜少し外側
です。指先や手のひらで軽く押してみて、
- 「ここだ」とはっきりわかるポイントがあるのか
- 奥の方がジワっと重く痛むのか、表面がチクっとするのか
といった感覚を確かめてみてください。
表面近くの筋肉がこわばっている場合は、
その部分を強く押しすぎない程度に、指でやさしくさする・ほぐすだけでラクになることもあります。
ただし、
- どこを押しても「ここ」と特定できない鈍い痛みだけが続く
- 関節を動かしたときだけ、奥でゴリゴリした感覚や引っかかる感じがある
- 痛みが強く、足をつくのが怖いと感じる
といった場合には、関節自体に何らかの問題が隠れていることも考えられます。
このような症状があるときは、自分で揉んだりストレッチを続けるよりも、早めに医療機関を受診した方が安心です。
セルフチェックのあとは、無理を続けないことが大切です
ここまでの3つのチェックで、
- 左右で股関節の動きに大きな差がある
- 足の指や足裏の感覚に左右差が強く出ている
- 押さえたときに深いところがズーンと重く痛む・引っかかる感じがある
といったサインがあれば、「そのうち落ち着くだろう」と放置しないことがとても大切です。
30代以降は、仕事・家事・育児などで体を休める時間が取りにくく、
知らないうちに股関節への負担が重なっていきます。違和感の段階でカラダの使い方や姿勢を見直しておくことで、あとから困る場面を減らせる可能性が高まります。
歩き方や姿勢のクセをご自身だけで把握することは難しいため、
気になる方は、股関節を頻繁に診ている理学療法士など専門家に一度相談してみてください。
フィジカルプラスでは、臼蓋形成不全や変形性股関節症といった診断を受けた方はもちろん、
「まだ病名はついていないけれど、股関節まわりの違和感が続いている」という段階からのご相談もお受けしています。


