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痛みの強い変形性股関節症…もう歩くのもつらい… そんなあなたに、杖という選択肢を。

股関節の痛み 人工股関節全置換術

見た目が悪いから杖を使いたくないと考えていませんか?

変形性股関節症は、関節軟骨がすり減って行くことで関節の変形がすすみ、関節に痛みや機能障害が現れる疾患です。

変形性股関節症の方の多くは女性で、発育性股関節形成不全の後遺症や股関節の臼蓋形成不全といった病気や発育障害が原因と考えられるものが主であり、股関節症の方の80%がそうであると言われています。

変形性股関節症の症状が進行すると、はじめのうちは違和感があるだけであったものが、歩行時に股関節に体重をかけられなくなったり、靴下が自分で履けなくなったり、日常生活のあらゆるところで支障がでてきてつらい痛みがさらに悪化する可能性があります。

また、痛みから歩行にクセがついてしまい、普通に歩くことができなくなることもあります。

杖を使用すると股関節にかかる負担が減り、安定した歩行が可能になり、転倒などの予防にも繋がりますが、見た目を気にして杖を使いたくないと言われる方がたくさんおられます。

実際には杖をつかずに無理をすることで姿勢などが崩れ余計に見た目が悪くなってしまうため注意しなければなりません。

痛みの軽減や歩行のクセをつけないためにも必要に応じて正しく杖を利用することは非常にメリットがあります。

杖を使うことを検討中の方はもう少し詳しく述べていきますのでそのまま読み進めて下さい。

杖を使うメリット

杖を正しく使うことで、変形性股関節症の方は以下のようなメリットを得ることができます。

股関節への負担を軽減

杖を使うことで、股関節にかかる体重の一部を杖に分散させることができます。これは正しくもあり、間違いでもあります。

一口に杖と言っても様々な種類、特徴がありどちらの手に持つかまで変わりますので注意が必要です。

例えば下部の画像の一番左のような最も一般的に利用されているT字型杖は、軽く握りやすい形状ですが、握り方を間違えたり、持ち手を間違えたりしやすいのが特徴です。

T字杖は本来、変形性股関節症の方の場合は痛みのない、もしくは動きの悪い側の股関節と反対側の手に持つのが基本です。

しかしながら、理学療法士としての経験から言うと痛みが強い方ほど痛む側と同じ側の手に杖を持ちできる限り痛む側に体重がかからないようにしていることが多い印象です。

杖自体の持ち方も通常では持ちての長い側が手前になるのですがこれも反対になっているパターンが非常に多く歩行のクセがかえって強くなるような使い方をしていました。

T字杖は痛みのない側の手で持つことで股関節の負担を軽減できます。

画像の右二本の杖は左からロフストランド・クラッチ、松葉杖と言います。

この二本の杖は直接股関節に掛かる荷重を減らすするためT字杖とは使い方が全く違います。痛みのある側で杖を持つことで腕の力を利用して股関節にかかる負担を減らします。

ロフストランド・クラッチと松葉杖は痛みがある側の手に杖をもつことで股関節の負担を軽減できます。

どの杖を利用するかは体の状態に応じて理学療法士などの専門家に相談してみて下さい。

歩行の安定性向上

杖を使うことで股関節にかかる負担を減らすためではなく、体重を支える面を広くして股関節にかかる負担を減らしつつバランスも保ちやすくなります。

バランスが取りやすくなることで歩き方にクセがつきにくくなるメリットもあります。

歩行の範囲拡大

杖を使うことで、歩行の距離や速度を拡大することができます。杖を使うと筋力が落ちて歩けなくなるのではないか?と心配する方もおられますが、実際には長い距離を歩けずに外出をためらっていた方も外出の機会を増やす可能性が増え筋力の低下を心配することはありません。

T字杖の使い方

ここでは変形性股関節症の方が使うことの多いT字の使い方について紹介していきます。

杖を使うときは、正しい使い方をすることが大切です。間違った使い方をしてしまうとかえって関節の状態を悪化させてしまうこともあるため注意が必要です。

正しい使い方をすることで、杖の効果を最大限に発揮することができデメリットがなくなります。

杖の長さ

杖の長さは、様々な決め方がありますが、両腕を自然におろした状態で腕時計を付ける位置。または肘を30度に曲げたときに、杖を持つ長さになります。

変形性股関節症ではあまり杖に頼らずに使うことが大切なため、気持ち長めにすると良いでしょう。

杖の位置

立っている時、杖は体の斜め前に置き、杖の先がつま先から30センチ横、30センチ前くらいにつくようにします。

痛みの強い側の足(もしくは変形の強い足)と同時に杖を前に振り出して出した足と同じくらい前につくようにします。

両手をしっかり振って歩くのと同じタイミングで杖を出していくと感覚がつかみやすいでしょう。

必要以上に杖に頼ろうとすると杖がカラダの後方に残り歩行におかしなクセが付いてしまうのでくれぐれも注意して下さい。

杖の持ち方

画像のようにグリップを握り、支柱に指を軽く添えて持ちます。あるいは人差し指と親指でグリップ前方を握り、残りの指でグリップ後方を握るのが、いわゆる「正しい杖の持ち方」となります。

前述にもありますが 、グリップを前後逆さに持ったり、グリップの後方だけを持つ、グリップの前方だけを持つなど意外と間違いが多いので注意をして下さい。

わからないときは医師や理学療法士に指導してもらうとよいでしょう。

まとめ

変形性股関節症の方は、正しく杖を使用することで、股関節への負担を軽減し、歩行の安定性や行動範囲を拡大することができます。

見た目を気にして痛みを我慢しながら杖を使わずに生活をすることはデメリットしかありません。

杖を使うことで、日常生活をより快適に過ごすことができる可能性が広がりますのでしっかりと活用してみて下さい。

変形性股関節症で杖の使用を検討している方は、医師や理学療法士に相談して、自分に合った杖を選びましょう。

フィジカルプラスでは変形性股関節症の方の痛みに対する施術、歩行指導など積極的なアプローチを行っています。変形しているからと痛みを諦めずに今すぐご相談下さい。コンディショニングコースにて承ります。

アクセス・営業時間

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住所:山口県下関市長府土居の内町2-9

サンデン城下町長府バス停から 徒歩3分、駐車場も完備しています。

営業時間: 月〜土 9:30〜19:00 / 日・祝祭日は不定休

記事執筆者
木村柄珠

理学療法士 Physical Therapist
病院勤務時にのべ4万人以上のリハビリを経験。現在フィジカルプラス下関の代表として、痛みに対するコンディショニング、ボディケアを行う。また地元下関の中高生からプロアスリートまでコンディショニング、トレーニング指導、トリートメントも行ってます。山口県スポーツ協会認定トレーナーとして10年以上国スポに帯同。

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