2週間を目安に取り組む、慢性的な腰のつらさケアの運動療法

この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)
腰痛・しびれ
この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)

慢性的な腰のつらさにお悩みの方へ|自宅で続けやすい運動のポイント

長く続く腰の重さやだるさが気になる方は、ご自宅でできるやさしい運動を取り入れていくことで、腰まわりを動かしやすい状態づくりに役立つことがあります。

ただし、強い痛みがある方や、足にしびれ・脱力感が出ている方は、ここで紹介する運動は行わず、まずは整形外科などの医療機関でご相談ください。

症状が落ち着いているタイミングで、痛みのない範囲から少しずつ試し、2週間ほど続けたうえで、立ち上がりや歩きやすさなどにどんな変化があるかを確認してみましょう。

今回ご紹介するものは、腰だけでなく股関節や骨盤まわりも含めて動かしていく内容です。継続することで、腰への負担をやわらげやすい体の使い方を身につけていくことにつながる場合があります。

このほか、慢性的な腰のつらさには、軽いストレッチや散歩などの有酸素運動も組み合わせていくと、全身の血流が良くなり、硬さをため込みにくい状態づくりに役立つことがあります。

ウォーキングや水中歩行、自転車こぎなど、ご自身の体調に合わせて続けやすいものを選んでみてください。

いずれの運動も、頑張りすぎは禁物です。無理な負荷をかけず、「気持ちよく動かせる範囲」を目安に行いましょう。

途中で痛みが強くなったり、しびれがはっきりしてきたりした場合は、一度中止して様子を見てください。症状が続くときは早めに医療機関へ相談しましょう。

足の指と足の甲をやさしく伸ばす

まずは足先からほぐしていきます。足の指や甲が動きやすくなると、立ったときの体重のかかり方が変わり、腰への負担を分散しやすくなります。

立った状態、もしくは安定した椅子に座った状態で、足の指と足の甲をゆっくり伸ばしていきます。

片足ずつ、10秒程度を目安に左右3回前後くり返してみましょう。

慢性的な腰のつらさがある方は、この部分がこわばっていることが多く、ストレッチ中に軽い張りを感じる場合があります。鋭い痛みが出るときは無理をせず、「気持ちよく伸ばせる範囲」でとどめてください。

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体の背面をほぐして、筋肉のこわばりをやわらげる

安定した椅子に腰掛け、片足をもう一方の膝の上に軽く組みます。組んだ側の膝が床と平行に近づくイメージで、無理のない範囲で開いてみましょう。

足を組んだ側と反対の手をかかとの方向へ伸ばしながら、上半身をゆっくり前に倒していきます。腰のつらさがある方は、手が床につかなくても構いません。届くところまでで十分です。

背中を中心に伸ばしたいときは、頭をやや下に向けてゆっくりと前屈します。腰まわりを伸ばしたいときは、少し横方向に倒すように調整してみてください。お尻から太ももにかけて伸びを感じたい場合は、体を前に倒す角度を変えながら試してみましょう。

片側30秒を目安に、左右それぞれ2〜3セット行ってみてください。呼吸を止めず、痛みが強くなるところまでは行わないようにしましょう。

腰まわりを動かしやすくする股関節のエクササイズ

椅子に腰掛け、片側の膝を少し外側に開いて座ります。

足の小指側のつま先を軽く床につけ、足裏全体が「包丁」の刃のように上下に動くイメージで、かかとの上げ下げをゆっくりくり返します。

慣れないうちは動かしづらく感じるかもしれませんが、それは股関節まわりの筋肉がうまく働きにくくなっているサインの一つです。痛みの出ない範囲で、できる回数から少しずつ続けてみましょう。

最初は片側1分を目安に、呼吸を止めないように動かします。

スピードよりも「かかとを高く持ち上げ、ゆっくり下ろす」ことを意識するのがおすすめです。

片側だけ行ったあとに一度立ち上がり、その場で足踏みをしてみると、左右の感覚の違いを感じる方もいらっしゃいます。

骨盤の動きを引き出す足踏み運動

骨盤まわりをやさしく動かしていくことで、腰だけに負担が集まりにくい状態を目指すエクササイズです。

数センチの厚みがある本や雑誌を一冊用意します。

片方の足のかかとの下に本を置き、その状態でゆっくり足踏みを続けます。

本を置いた側の膝が反り返りすぎないよう注意しながら、軽く伸びる位置で体重を受け止めるイメージを持ってみてください。

30秒程度を目安に、無理のない範囲で2〜3セット行います。

片側だけ行ったあとに、本を外して普通に足踏みをしてみると、体のかたむき方や足の長さの感じ方に変化を覚える方もいます。

左右ともに行い、全体のバランスを整えていきましょう。

足の小指側を意識しながら足踏みを行う

最後に、足の小指側を意識しながら足踏みを行う運動です。

両足同時に行いにくい場合は、片足ずつでも構いません。

バランスを崩すのが心配な方は、必ず手すりや安定したテーブル・椅子の背もたれなどを軽く持ち、安全を確認しながら行ってください。

余裕があれば、膝がおへその高さに近づくくらいまでゆっくり持ち上げてみましょう。

30秒を目安に2〜3セット行い、途中で疲れすぎないよう様子を見ながら続けてください。

まとめ

ここまで、慢性的な腰のつらさが気になる方に向けて、ご自宅で取り入れやすい運動の例をご紹介しました。

いずれも、こわばりやすい腰まわり・股関節まわりをゆるめつつ、骨盤周囲の筋肉や関節にやさしく刺激を入れていくことをねらいにした内容です。

運動の前後で立ち上がり方や足踏みの感覚を比べてみると、変化を感じられることがあります。文章と動画を見返しながら、まずは2週間程度を目安に、ご自身のペースで続けてみてください。

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理学療法士(Physical Therapist)。
病院勤務時代には、延べ4万人以上のリハビリテーションに携わる。現在は「フィジカルプラス下関」代表として、痛みや動きにくさと向き合いながら生活や競技を続けていくためのコンディショニング支援を中心に活動。地元の中高生からプロアスリートまで幅広くサポートし、山口県スポーツ協会認定トレーナーとして10年以上国スポにも帯同している。

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