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夏休みなどに起こりやすい子供のスポーツの怪我あれこれと雑感

この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)
バランスボール スポーツの痛み・成長期のけが
この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)

そろそろ夏休みも終わりが近づいてきました。毎年、5月頃から新学期・新チームでのスポーツ活動が本格的になり、夏休みに入るころには練習量も試合数もピークを迎えます。そのころから、中学生・高校生の怪我や痛みのご相談が一気に増えてくる印象があります。

今回は、そんな「夏休み前後のスポーツの現場」で起きていることについて、フィジカルプラスで日々感じていることを少し整理してみたいと思います。

体幹のはたらきが落ちてくると、シンスプリントが出やすくなる?

フィジカルプラスにはサッカーと野球をしている子どもさんが多く来られますが、とくにサッカー部の高校生では、春〜夏にかけて運動量が急に増えるタイミングで「すねの内側の痛み(いわゆるシンスプリント)」が出てしまうことがあります。

原因と考えられる要素は人によってさまざまですが、全身を丁寧に確認していくと、首・肩まわりやお腹まわりに、それまで見られなかった硬さや動きにくさが出てきていることが多いです。

長くトレーニングを一緒に続けている子どもさんだと、「以前と比べて体幹の働きが落ちてきているな」と感じる場面が増えます。初めてお会いする場合には比べようがありませんが、経過を追っていると、その差がよく分かります。

興味深いことに、腹部まわりにしっかりと刺激が入るようなエクササイズを行うと、すねの痛みがその場ではかなり楽に感じられることがあります。ただし、時間が経つと再び同じところが気になりやすくなるため、痛みが落ち着いてくるまでは、ある程度継続して取り組む必要があります。

シンスプリントの詳しい原因については、すでに多くの情報が紹介されているためここでは割愛しますが、チーム事情によってなかなか練習を休めない、ポジションの関係でどうしても試合に出ざるを得ない、などの背景があり、結果として痛みが長引いてしまうケースも少なくありません。

もちろん筋膜やふくらはぎの張りなども関係していると思われますが、フィジカルプラスで強く感じるのは「動き方の質」の変化です。実際に機能チェックをしていくと、春先に比べて夏場には「以前はできていた動きがうまくできなくなっている」ことが多いのです。

高校生になると、勉強や部活、移動時間などでどうしてもスケジュールが詰まり、定期的なチェックやメンテナンスの時間を確保しにくくなります。私としては少しもどかしいのですが、改めて「練習量が増える時期ほど、体幹機能や動作の質を落とさないこと」が大切だと感じています。

野球の「投げ過ぎ」はどう考える?

野球についても、毎年のように高校野球のピッチャーの球数制限が話題になります。「何球までなら大丈夫なのか」という議論もありますが、おそらく答えは一人ひとり違い、単純に数字だけでは判断しきれないところだと思います。

実際、フォームが変わることで「以前は50球で痛くなっていたのに、今は100球近く投げても平気」というケースもあれば、その逆のパターンもあり得ます。メジャーリーグでも100球前後を目安にしていると言われますが、それでもケガをする投手はゼロにはなっていません。

現時点で私が強く感じているのは、「投げ過ぎそのものが良くない」ということです。ただし、ここでいう「投げ過ぎ」は単に球数の問題だけではありません。投げていて痛みが出る場合、そこには必ず何らかの理由があります。単純に球数だけが原因というよりは、フォームや関節の動き方の影響が大きいと考えています。

詳しいフォーム分析についてはここでは触れませんが、フィジカルプラスに来られる、肘や肩に痛みが出ている子どもさんの多くに、肩関節や肩甲骨まわりの機能不全が見られます。この部分を整えていくのは決して簡単ではなく、どうしても時間と継続した取り組みが必要になってきます。

練習を休むと試合に出してもらえない、監督やチームメイトに迷惑をかけてしまうのではないか…と不安になり、子どもさん自身が痛みを隠してしまうことも少なくありません。夏休み中は試合も増えるため、なおさら我慢してしまいがちな時期です。

もし保護者の方から見て「投げ方がおかしい」「肩や肘をかばっているように見える」と感じたら、まずはフォームにどんな特徴があるのかを疑ってみることをおすすめします。そのうえで、必要に応じて整形外科など医療機関で診察を受けておくと安心です。

少なくとも、技術的にも体力的にもまだまだ伸びていける年代のうちは、できるだけ痛みを我慢せずにスポーツを続けられる環境を整えてあげたいところです。

フィジカルプラスでは、肘や肩・足まわりに痛みがあるお子さんのフォームチェックや、体幹・股関節まわりのコンディショニングをスポーツコンディショニングにて承っています。とくに、シーズンオフや進学のタイミング、夏休みなど練習の内容が変わる時期にフォームを見直すことで、ご自身でも変化を感じていただきやすくなります。

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理学療法士(Physical Therapist)。
病院勤務時代には、延べ4万人以上のリハビリテーションに携わる。現在は「フィジカルプラス下関」代表として、痛みや動きにくさと向き合いながら生活や競技を続けていくためのコンディショニング支援を中心に活動。地元の中高生からプロアスリートまで幅広くサポートし、山口県スポーツ協会認定トレーナーとして10年以上国スポにも帯同している。

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