「階段の上り下りや、立ち上がる瞬間に膝の痛みを感じることはありませんか?」
変形性膝関節症とは?
変形性膝関節症は、加齢や体重の変化などをきっかけに、膝の関節にある軟骨がすり減ってしまうことで起こる代表的な関節のトラブルです。軟骨はクッションのような役割をしているため、すり減ってくると膝に痛みを感じたり、関節の形が変わってきたりすることがあります。
痛みと運動不足の悪循環
膝が痛いと、どうしても動くのが億劫になり、家の中で過ごす時間が増えたり、歩く距離が減ったりしがちです。その結果、体重が増えやすくなったり、膝を支える筋肉が弱りやすくなり、さらに膝への負担が増える…という悪循環に入ってしまうことがあります。
痛みを和らげるために大切なこと
「膝周りの筋肉をとにかく鍛えれば痛みがなくなる」と思われることもありますが、実際にはそれだけでは不十分な場合がほとんどです。膝の状態に合わせて、日常生活でのケアと膝に負担をかけにくい運動を組み合わせていくことがポイントになります。
なかでも、立ち上がりや歩行の安定には「膝がどれだけ曲がるか」以上に、きちんと伸び切るかどうかが大きく関係します。膝が伸びづらい状態が続くと、立ち座り・歩行・階段など、あらゆる動作で余計な負担がかかりやすくなります。
座ったままの運動が取り入れやすい理由
変形性膝関節症の方にとって、立ったままでのスクワットやしゃがみ込み動作は、膝に負担がかかりやすく、痛みが怖くて続けにくいことも多いと思います。
無理をして痛みを我慢しながら行うと、かえって膝をかばう癖が強くなったり、動くこと自体が嫌になってしまうこともあります。
その点、椅子に座ったままできるトレーニングは、膝への負担を抑えつつ、膝を伸ばす方向の動きを安全に確かめやすいという利点があります。まずは「痛みを強く出さずに続けられること」を一番に考えましょう。
この記事でご紹介するトレーニングについて
ここでは、膝が伸びやすくなり、立ち上がりや歩行がスムーズに行ないやすくなることをめざした複数のトレーニングをご紹介します。
ご自身の体調に合わせて、無理のない回数・ペースから始めていただくことをおすすめします。
まずは準備運動から。痛みを出さずにトレーニングを行うための大事なステップです。
まずは膝のお皿の周りを、軽く握った手でトントンとやさしく叩きます。
次に、画像のように膝のお皿周りの皮膚を上下左右まんべんなくつまみ、10回程度やさしく引っ張ります。
そのあとで、痛みの出ない範囲で膝の曲げ伸ばしを数回行い、関節を慣らしてから次の運動に進みましょう。
つま先上げ運動
椅子に浅めに腰掛けます。膝を伸ばし、なるべく曲がらないようにしながら、つま先をゆっくりと上に向かって持ち上げます。
つま先を上げた状態で、約3秒キープします。
この動きを10回ほど繰り返します。
1日1セットから3セットを目安に行いましょう。朝起きたあとや、家事の合間、テレビを見ながらなど、ご自身の続けやすいタイミングで構いません。
この運動を行うと、膝の裏側やふくらはぎが少し伸ばされている感覚が出てくる方が多いです。※何も感じない場合は、膝が思ったより曲がっている可能性がありますので、無理のない範囲で少しだけ伸ばし方を工夫してみてください。
膝に痛みがある方では、そもそも膝が伸びにくくなっていることが少なくありません。この運動を毎日コツコツ続けるだけでも、立ち上がりや歩行時にかかる負担の軽減につながる場合があります。
注意点:動作の途中で膝に強い痛みを感じた場合は、その日の運動はいったん中止し、様子を見てください。
膝伸ばし運動
椅子に座り、トレーニングを行う側の足の下に、丸めたバスタオルなどを敷いて膝の少し下を支えるようにすると行いやすくなります。
トレーニングをする方の膝を、3秒ほどかけてゆっくり伸ばしていきます。できる範囲でまっすぐに近づけたら、そのまま10秒間キープします。
この動きを10回〜15回、連続して繰り返します。
「膝がしっかり伸びる感覚」を意識しながら行うのがポイントです。途中で力を抜いてしまうと、効果がわかりにくくなります。
1日に3セット〜5セットを目安に、体調に合わせて少しずつ取り入れてみてください。
つま先立ち運動
ここまでの運動で大きな痛みが出ないようであれば、次は立って行うトレーニングにも挑戦してみましょう。
壁やテーブルなど、安定したものに手を添え、両足をそろえて立ちます。
膝が曲がらないよう意識しながら、ゆっくりとかかとを上げてつま先立ちになり、5秒間キープします。その後、かかとをゆっくりと下ろします。
この動きを10回繰り返します。ふくらはぎが少し疲れる程度を目安に行いましょう。
トレーニングのポイント
- 痛みを感じたら中止:無理をせず、はっきりした痛みが出たらその日はやめて様子を見ましょう。
- ゆっくり丁寧に:反動をつけず、呼吸を止めないようにしながら、ゆっくりとした動きで行うことが大切です。
- 少しずつ継続:一度にたくさん行うよりも、毎日少しずつ続ける方が関節や筋肉にはやさしい刺激になります。
- 終わったあとに足踏み:その場で軽く足踏みをして、膝の感覚や違和感の有無を確認しておきましょう。
さらに負担を減らすために
- 最初は少なめの回数から始め、慣れてきたら少しずつ回数やセット数を増やしていきましょう。
- 思うような変化を感じにくい場合や、不安がある場合は、医師や理学療法士に相談し、ご自身の膝の状態に合った運動プログラムを提案してもらうことをおすすめします。
まとめ
今回ご紹介した「座ってできるトレーニング」は、変形性膝関節症の方でも取り入れやすく、膝をしっかり伸ばす感覚を思い出していくための一歩となる運動です。コツコツ続けることで、立ち上がりや歩行が今より少し楽になったと感じる方もおられます。
ただし、運動を続けても膝の痛みが強くなっていく場合や、不安が大きい場合には、早めに整形外科など医療機関への受診もご検討ください。
「手術はできるだけ避けたい…」という方へ
初期〜中期の変形性膝関節症では、医療機関でもまずは保存療法(手術以外の方法)を中心に方針が立てられることが多く、リハビリや日常生活の工夫によって、手術以外の選択肢が保たれるケースもあります。
フィジカルプラスには、
「人工関節を勧められたけれど、まだ自分の膝で歩ける可能性を探りたい」
「病院でのリハビリは終わったが、もう少し自分の力を伸ばしていきたい」
という思いを持って通所されている方もいらっしゃいます。その中で、痛みの感じ方や、膝の動きやすさ、歩き方などが少しずつ変わってきたという声もいただいています。
また、病院でのリハビリ期間が終わったあとも、
「再びつらくなりにくい体」を目指すためのフォローを行っています。
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