人工股関節置換術後の性生活、諦めないで!

この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)
人工股関節全置換術
この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)

\ 股関節の痛み・違和感でお困りの方へ /

下関のフィジカルプラスでは、臼蓋形成不全・変形性股関節症・人工股関節術後など、股関節のお悩みに対して 姿勢と動作を整える専門的なサポートを行っています。

股関節のお悩みページを見る
  1. 【男女別・進入法別ガイド】安全な体位と注意点を理学療法士が徹底解説
  2. 股関節手術後の生活に「性生活の不安」を抱えるのは自然なことです
    1. そんな “人には聞きにくい悩み” を抱えていませんか?
  3. 1. 手術後の股関節が抱えるリスクと基礎知識
    1. ■ 術後3〜6ヶ月は特に注意
  4. 手術後の 「歩きにくさ・違和感」 が続いていませんか?
  5. ● 後方進入(最も一般的な術式)で避けたい動作
  6. ● 前方進入(侵襲が少ない近年増えている術式)で避けたい動作
  7. ● 性生活での脱臼予防の3原則
  8. 2. 【男性向け】人工股関節置換術後の安全な性生活ガイド
    1. 2-1. 後方進入の男性が避けたい体位
    2. 避けるべき体位
  9. 男性・後方進入で安全な体位
    1. ① 仰向けでパートナーが上になる体位
    2. ② 横向きの体位(スプーン状)
    3. ③ 後背位(いわゆるバックと言われる体位)
    4. 避けるべき体位
  10. 男性・前方進入で安全な体位
    1. ① 仰向けで膝を立て、足の外側にクッションを挟む体位
    2. ② 横向き体位(スプーン状)
    3. ③ 椅子やベッドに座る体位
  11. 3. 【女性向け】人工股関節置換術後の安全な性生活ガイド
  12. 3-1. 後方進入の女性が避けたい体位
  13. 女性・後方進入で安全な体位
    1. ① 仰向けで膝を立てる体位
    2. ② 横向き体位( 同方向)
    3. ③ 椅子に座る体位(パートナーが下側)
  14. 3-2. 前方進入の女性が避けたい体位
  15. 女性・前方進入で安全な体位
    1. ① 仰向けで膝を立て、足の外側にクッション
    2. ② 横向きの体位
    3. ③ うつ伏せに近い体位(※注意深く行うべき)
  16. 4. 性行為を安全に行うための “コミュニケーション” のコツ
    1. ■ ① 「手術した側」や“不安な動き”を事前に共有する
    2. ■ ② 行為前後にかかわらず痛み・不安はすぐ伝える
    3. ■ ③ ゆっくり始める
    4. ■ ④ 性交以外のスキンシップも大切
  17. 5. このような症状がある場合は専門家に相談を
  18. フィジカルプラスがあなたの“当たり前の生活”を取り戻します
  19. 下関で専門的なサポートをご希望の方へ
  20. 「大切な人との時間を、安心して取り戻したい」

【男女別・進入法別ガイド】安全な体位と注意点を理学療法士が徹底解説

ややセンシティブな内容を含みます。苦手な方は読まないでください。


股関節手術後の生活に「性生活の不安」を抱えるのは自然なことです

人工骨頭置換術をはじめとした手術は比較的若い世代でも行われています。実際に人工股関節置換術(THA)を受けたあと、元通りの生活に徐々に戻ってきたときに気になるのが性生活かと思います。
「ようやく日常生活が楽になってきた」と感じる一方で、

  • 性生活はいつ再開していいの?
  • どの体位なら安全なの?
  • 手術した股関節が脱臼しないか心配…
  • 相手にどう伝えたらいいかわからない…

そんな “人には聞きにくい悩み” を抱えていませんか?

実は、比較的若い世代では男女問わず人工股関節術を行った方ではかなり多くの割合で性生活に関する不安を抱えている とも言われています。
しかし、このようなテーマは病院でも聞きづらく、ネットにも正確で信頼できる情報が少ないのが現状です。

下関のフィジカルプラスには、手術後の動作指導や歩行指導を専門とする理学療法士が在籍しており、術後の繊細な悩みにも向き合ってきました。

本記事では、
「前方進入」「後方進入」それぞれの術式ごとの注意点+男性・女性それぞれについて安全な方法
を、わかりやすく・安心して実践できるように丁寧に解説します。


1. 手術後の股関節が抱えるリスクと基礎知識

まず押さえておきたいのは、人工股関節置換術はとても優れた治療法ですが、
股関節を中心とした体勢によって脱臼リスクが高まる という弱点あるという点です。

■ 術後3〜6ヶ月は特に注意

多くの人が「手術後1〜2ヶ月で痛みが減る」ため油断しがちですが、実は 歯止めの役割をする股関節周囲の筋が完全に回復していない ため、身体を捻る・深く曲げるなどの動作で脱臼のリスクが高い時期となります。

人工股関節・人工骨頭置換術後の方へ

手術後の 「歩きにくさ・違和感」 が続いていませんか?

人工関節の術後に多い 歩きにくさ・脚長差の感覚・疲れやすさ などについて、
理学療法士が姿勢と動きの視点からサポート方法をまとめたページです。

人工関節の術後ページはこちら

● 後方進入(最も一般的な術式)で避けたい動作

  • 股関節を深く曲げる(90°以上)
  • 足を内側にひねる(内旋)
  • 膝を内側に寄せる(内転)

例:足を組む、深い前屈、しゃがみ込み、正座


● 前方進入(侵襲が少ない近年増えている術式)で避けたい動作

  • 股関節を反らせる(過伸展)
  • 足を外側に大きく開く(過外転)
  • 外側にひねる(外旋)

例:仰向けで足を大きく開く姿勢、大股で歩く、腰を大きく反らせる


● 性生活での脱臼予防の3原則

  1. 痛みや不安を感じない範囲で動く
  2. ねじる動作はできるだけ避ける
  3. “避けたい方向” に股関節が動きすぎない体位を選ぶ

これを踏まえて、男女別・進入法別の解説に入ります。


2. 【男性向け】人工股関節置換術後の安全な性生活ガイド

男性は上になる体位が多く、股関節が深く曲がる場面が増えがちです。
そのため、術式によっては 負担の大きいポジションを避ける必要があります。


2-1. 後方進入の男性が避けたい体位

後方進入は「股関節の曲げすぎ」+「内側ねじり」で脱臼しやすくなるため、

避けるべき体位

  • 深く前屈する体位(上に覆いかぶさる姿勢)
  • 股関節を強く閉じる体位
  • 膝を内側に捻るポジション

男性・後方進入で安全な体位

① 仰向けでパートナーが上になる体位

  • 股関節が深く曲がらない
  • 自分の動き幅をコントロールしやすい
  • 最も脱臼リスクが低い

膝を軽く立て、クッションを足の間に挟むとさらに安定。


② 横向きの体位(スプーン状)

  • 足を大きく動かす必要がなく安全
  • 股関節のひねりが起こりにくい
  • 長時間続けても負担が少ない

膝の間にクッションを挟むと膝が内側に入る心配がなく快適。


③ 後背位(いわゆるバックと言われる体位)

  • 手術側の膝を床につけて片膝立ちで行うと股関節の曲がりすぎを防ぎやすい
  • 重心を安定させやすい
  • コントロールもしやすい

ベッドに手をついてもらい立ったまま行うと安定性アップ。


2-2. 前方進入の男性が避けたい体位

前方進入では「反り腰」や「足の開きすぎ」に注意。

避けるべき体位

  • 仰向けで足を大きく開く
  • 身体を大きく反らせる
  • 足を外側にひねるポジション

男性・前方進入で安全な体位

① 仰向けで膝を立て、足の外側にクッションを挟む体位

  • 足の開きすぎを防げる
  • 股関節の伸びすぎを予防できる

② 横向き体位(スプーン状)

後方進入と同様、最も負担が少ない安定した体位。


③ 椅子やベッドに座る体位

  • 股関節を反らせすぎる動作が起こりにくい
  • 安定した姿勢を取りやすい

深く腰掛けず浅めに座ると安定性アップ


3. 【女性向け】人工股関節置換術後の安全な性生活ガイド

女性の場合は股関節が“開く”“閉じる”動きが広がりやすく、
術式によって安全性が変わります。

パートナーの動きに自分の身体が引っ張られることもあるため、
事前のコミュニケーションが特に重要です。


3-1. 後方進入の女性が避けたい体位

  • 膝を胸に近づける深い曲げ
  • 内側へのひねり
  • 大きな内転(足が内側に寄る状態)

女性・後方進入で安全な体位

① 仰向けで膝を立てる体位

  • 股関節の曲がりすぎを防止
  • 足裏をつくことで安定

パートナーに足を高く持ち上げられないように気をつける。


② 横向き体位( 同方向)

  • クッション等を挟むことで膝が内側に入らない
  • 股関節の曲げすぎが起こりづらい
  • 痛みが少なくリラックスしやすい

③ 椅子に座る体位(パートナーが下側)

  • 股関節が開きやすく可動域がコントロールしやすい
  • 膝が閉じにくいので安全だが、深い曲げには注意が必要

3-2. 前方進入の女性が避けたい体位

  • 股関節の大きな伸展
  • 足を大きく外に広げる外転
  • 外旋(外側へねじる)

女性・前方進入で安全な体位

① 仰向けで膝を立て、足の外側にクッション

  • 外転(開きすぎ)を予防
  • カラダが安定しコントロールしやすい

股関節の開き過ぎには注意が必要


② 横向きの体位

後方進入同様に、最も安全性が高い体位。


③ うつ伏せに近い体位(※注意深く行うべき)

  • お腹の下に厚めのクッション
  • 股関節が伸びすぎないよう調整
  • 痛みが出る場合はすぐ中止

前方進入ではうつ伏せがやや脱臼リスク高めのため、慎重にゆっくり行いましょう。

※どのような方法でも股関節に違和感や痛みを感じたら無理をしないようにしてください。


4. 性行為を安全に行うための “コミュニケーション” のコツ

安心して楽しむために大切なのは、
言葉で伝える“準備”と“共有” です。

■ ① 「手術した側」や“不安な動き”を事前に共有する

パートナーはあなたの状態を100%理解していません。
「この方向に動くと不安」「ここを支えてくれると安心」など、遠慮せず伝えましょう。

■ ② 行為前後にかかわらず痛み・不安はすぐ伝える

痛みがある=股関節に負担がかかっているサイン。
一度立て直して姿勢を調整するだけで改善することが多いです。

不安があると自分ばかりでなくパートナーも楽しめません。

■ ③ ゆっくり始める

“準備運動” として軽いスキンシップから始めることで、
緊張がほぐれ動きがスムーズになります。慣れないうちは特にゆっくり動くことを意識しましょう。

■ ④ 性交以外のスキンシップも大切

術後の生活で大切なのは「お互いが安心して寄り添える関係」。
コミュニケーションが豊かだと、性生活も自然とスムーズになります。


5. このような症状がある場合は専門家に相談を

以下がある場合は、無理をせず必ず医療の専門家に相談してください。

  • 性行為中に股関節の痛みが出る
  • 外れそうな不安感(脱臼感)がある
  • どの体位でも不安が強く、怖くて動けない
  • 術後の筋力低下や可動域制限が強い

センシティブな内容になりがちで恥ずかしいかもしれませんが、絶対に無理をしないことが大切です。


フィジカルプラスがあなたの“当たり前の生活”を取り戻します

人工股関節置換術は、人生を前向きに変える力を持つ手術です。

  • 痛みから解放される
  • 日常生活が楽になる
  • 趣味を再開できる
  • そして、性生活もその一部

性生活は「健康」の大切な要素です。
しかし、ネットの情報は断片的で、不安をさらに大きくしてしまうことも。

下関のフィジカルプラスでは、
手術後のリハビリ後の不調はもちろん、日常生活・歩行・姿勢・運動習慣、
そして今回のようなデリケートなお悩みにまで寄り添い、
あなたの人生の質をトータルでサポートしています。

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フィジカルプラス下関では、完全予約制・マンツーマンで、 あなたの姿勢・歩き方・動作を細かくチェックしながらサポートいたします。
「今の状態を一度見てほしい」「手術前後の不安を相談したい」といったご相談だけでも大丈夫です。

※初めての方は、料金ページもあわせてご確認ください。


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ぜひ一度、フィジカルプラスにご相談ください。
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現在のお身体の状態や生活状況をうかがいながら、
理学療法士が今後の過ごし方やサポートの選択肢をご一緒に整理します。

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下関市長府土居の内の整体 フィジカルプラス アクセスマップ 理学療法士

山口県下関市長府土居の内
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理学療法士(Physical Therapist)。
病院勤務時代には、延べ4万人以上のリハビリテーションに携わる。現在は「フィジカルプラス下関」代表として、痛みや動きにくさと向き合いながら生活や競技を続けていくためのコンディショニング支援を中心に活動。地元の中高生からプロアスリートまで幅広くサポートし、山口県スポーツ協会認定トレーナーとして10年以上国スポにも帯同している。

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