股関節のつまり感や痛みの正体|座りすぎが生む機能不全と“動作改善”による解消法

この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)
股関節痛
この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)

股関節の「つまり感」や痛みはなぜ起こるのか

長時間のデスクワークや車の運転など、座っている時間が長い生活が続くと、股関節の動きにスムーズさが欠けてくることがあります。
特に股関節の前側(鼠径部の外側あたり)に曲げたり、歩いたときに“つまる”ような感覚や痛みを訴える方が多く見られます。

これは、座ったままの姿勢で股関節が90度程度曲がり、関節の内部で大腿骨の骨頭が臼蓋に対してわずかにずれて、
関節包や軟骨の一部に圧力が集中してしまうことでそれを緩和するために筋肉が過剰に緊張している可能性が考えられます。
そのため、立ち上がり動作や歩行などの動き始めに固くなった筋肉に痛みが出やすくなります。


座りすぎが股関節の機能を低下させるメカニズム

① 骨頭のずれによる圧力集中

立っている時は股関節の骨頭が面全体で荷重を受け止め、荷重を分散しますが、
座ると骨頭が臼蓋のくぼみの中でずれ、一点に荷重が集中しやすい状態となります。
これはピンポイントで刺激する負担になるため、関節内の組織を傷つけやすい状態であると言えます。

② 大殿筋の働きが低下し、関節が不安定に

座っている時間がが長く続くとお尻の筋肉(大殿筋)が使われなくなり、
立っているときや歩くときに股関節を支える力が弱くなっていきます。また、股関節周囲にある関節を安定して動かすための小さな筋肉の働きも悪くなります。
その結果、歩行や立ち上がりの際に股関節が“ズレる”状態になり、そのズレを解消するために股関節の前側にある筋肉群がつまり感などの違和感や・痛み・不安定感を引き起こします。

③ 骨盤の傾きや体型変化の原因にもなる

ソファーなどにダラダラとした座り方をしていると骨盤が後ろに傾き(正常では軽く前に傾きます)、腰の骨のカーブ(前湾)が減少して、本来皆さんが持っている腰や股関節の動きの連動性が崩れることもあります。

人が自然に持っているカラダの連動性が崩れるとカラダをしっかりと支えることができなくなり。、最終的には体型までもが変わってしまう原因になります。


ストレッチをしても股関節痛が良くならない理由

医療機関などでストレッチ指導をうけ、自分でストレッチしても股関節の痛みが変わらないという方は少なくありません。
それは、緊張の高い硬い筋肉と緊張の低い筋肉の相対的なバランスが崩れたまま、
比較的柔らかく伸びやすい部分だけをさらに伸ばしてしまっているからです。

特に、

  • 腸腰筋や大腿直筋などのカラダの前側の筋肉が硬い
  • 大殿筋やハムストリングスの筋肉量が少ない
    という状態では、ストレッチだけでは股関節の状態は上向きません。
    このような場合、正しい股関節周囲の筋肉の使い方=“動作”を再教育することが必要となります。ただし、単純に筋トレをすればよいのか?ということでもなくカラダ本来が持っている筋肉の使い方を考慮しながらトレーニングは行わなければなりません。

「動作のクセ」を変えることで股関節痛を解消することは可能です

フィジカルプラス下関では、
単なる筋トレやストレッチではなく、“動作の見直し”による機能の向上を行っています。

  • どの筋肉が硬くて伸びないのか
  • どの筋肉がうまく働いていないのか
  • 痛みを作っている動作は何なのか
    などを動作分析を元に丁寧に確認し、日常生活における動作全体のバランスを整えていきます。

例えば、

  • 立ち上がる時に太もも前を強く使っている方
  • 歩く時に歩幅が小さくお尻の筋肉がしっかり働いていない方
  • 骨盤が後傾して背中から腰が丸まったまま歩いている方

これらはすべて、股関節のつまり感や違和感、痛みを引き起こす原因の一つになりうるのです。股関節に限らず機能不全を解消しながらクセのついてしまった動作まで変えることによって、必要なときに必要な筋力で正しいタイミングで使えるように施術をエクササイズを進めていきます。そうすることで皆さんが日常生活で知らず知らずのうちに負担をかけている股関節を守ります。


日常でできる予防とセルフケアのポイント

  • 30分に一度は立ち上がって股関節の位置をリセットする
  • 椅子の高さを調整し、膝が股関節より低くなるようにする
  • 背もたれに持たれず坐骨でバランスよく座る意識を持つ
  • 歩行中は足をしっかり後ろに伸ばし「お尻で地面を押す」感覚を意識する

こうした小さな習慣の積み重ねが、股関節の老化や機能低下を防ぐ第一歩になります。


「普段の動き」を変えれば、股関節は変わる

これまで述べてきたように股関節の痛みやつまり感は、加齢や運動不足だけでなく、日常の動作パターンの乱れが原因で起こります。
硬くなった部分をほぐししなやかに、弱くなった部分二刺激を加えて働きを良くし、正しい股関節の動きを身につけることで、
痛みのない軽やかな日常生活を取り戻してみませんか?


✅ フィジカルプラス下関は「動作」から原因を見つける整体です

理学療法士が体の動きを丁寧に観察し、施術とエクササイズで再び快適に動ける身体づくりをサポートします。

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理学療法士(Physical Therapist)。
病院勤務時代には、延べ4万人以上のリハビリテーションに携わる。現在は「フィジカルプラス下関」代表として、痛みや動きにくさと向き合いながら生活や競技を続けていくためのコンディショニング支援を中心に活動。地元の中高生からプロアスリートまで幅広くサポートし、山口県スポーツ協会認定トレーナーとして10年以上国スポにも帯同している。

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