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股関節周囲に痛みがあるときに考えられる原因とは?

股関節痛

股関節の痛みを引き起こすと考えられる5つの原因

股関節周囲の痛みや違和感は、座る、立つ、歩くなどの日常生活において、生活の質を大きく左右する問題となります。

医療機関を受診していても特に問題がないと言われたり、自分自身で原因を判断することはかなり難しいと考えられます。

「何もしていないのに足の付け根が痛い…」

「特に痛いわけではないけど違和感があって動かしづらい…」

股関節の痛みは、若い世代でも意外と多く、スポーツ活動や日常生活における姿勢、動作の偏りなどによっても起こります。臼蓋形成不全などをお持ちの方では30代でも人工関節になる可能性もあり、このまま歩けなくなるのではないか?などの不安をお持ちになる方も多くおられます。

もちろん、加齢による関節機能の低下や変形によるもの、疾患によるものなど、原因は様々あるかと思いますが、ここでは一般的に考えられる疾患や原因について簡単にですが紹介していきたいと思います。

尚、疾患についての詳細は個別でよく調べてみることをおすすめします。

1. 変形性股関節症や臼蓋形成不全

変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減り、骨が変形することで、痛みや関節可動域の低下を引き起こし、歩行困難など日常生活に支障をきたす疾患です。

臼蓋形成不全は、股関節の屋根にあたる「臼蓋(きゅうがい)」の発育が先天的に不十分で、大腿骨頭(太ももの骨の先端)を十分に覆うことができない状態を指し、男性よりも女性に多く見られる傾向があります。変形性股関節症と同様に、関節可動域の低下や歩行困難などの症状が現れます。

日常生活を健康に過ごす上で、股関節は非常に重要な関節であり、体重を支えたり、歩いたりする際に大きな負担がかかるため、特に大切にしたい関節です。

本来、股関節には軟骨があり、関節がスムーズに動くようになっています。しかし、加齢や遺伝、発育異常などが原因で、この滑らかな動きが失われることがあります。

どちらが原因であっても、初期には歩き始めや長時間歩行時などに、片側の足の付け根やお尻、すねなどに違和感や軽い痛みを感じることが多いです。

しかし、症状が進行すると、安静時にも痛みを感じるようになったり、関節が固くなり、しゃがむ、立つ、歩くなどの動作が徐々に困難になり、日常生活に支障をきたすようになります。

最初は軽い違和感程度だったものが、毎食後に痛み止めを服用するほど痛みが強くなるケースもあります。軽く考えずに、早めの対処を心がけましょう。

2. 関節リウマチ

関節リウマチは、本来、体を守るはずの免疫システムが異常を起こし、自分の関節を攻撃してしまう病気です。

左右対称の関節に症状が起こりやすく、複数の関節に炎症が生じ、腫れや痛み、朝のこわばりなどの症状が現れます。

進行すると、関節が破壊され、変形してしまうこともあります。

早期発見・早期治療が非常に重要ですので、少しでも違和感を感じたら、すぐに医療機関を受診しましょう。

3. 大腿骨頭壊死

大腿骨頭壊死(だいたいこっとうえし)は、太ももの骨の先端部分である大腿骨頭への血流が不足し、骨組織が壊死してしまう病気です。

大腿骨頭は、立ったり歩いたりするために必要な股関節を構成する重要な骨の一部です。

この大腿骨頭への血流が不足すると、骨細胞に栄養や酸素が行き渡らなくなり、骨組織が壊死することがあります。原因としては、ステロイド薬の長期使用や過度の飲酒、外傷などが挙げられますが、原因不明の場合も多く、その場合は特発性大腿骨頭壊死と呼ばれます。

初期には自覚症状がほとんどない場合もありますが、進行すると股関節に痛みが出てきます。さらに進行すると、壊死した骨が変形したり潰れてしまうことがあるため、注意が必要です。

初期のうちは気づきにくいのですが、少しでも違和感を感じたら、医療機関を受診するようにしましょう。

4. 怪我やスポーツによる痛み

スポーツ活動中の繰り返しの動作や転倒などによって、股関節周辺の筋肉、靭帯、腱などが損傷し、炎症や痛みを引き起こすことがあります。

肉離れ、靭帯損傷、腱炎など、様々な要因で起こります。

特に競技スポーツでは、過度な運動になりやすく、不適切なフォームのまま続けると、体に過剰な負担がかかり、怪我につながることがあります。

股関節は可動性が高く、体重を支えたり、スポーツ動作をスムーズに行う上で重要な役割があるため、特に注意が必要です。

陸上競技やジャンプ動作の多いバレーボール、バスケットボールなど、同じ動作を繰り返すことが多い競技では、股関節周囲の筋肉や腱に炎症が起こりやすく、痛みが長引くことがあります。

また、サッカーやラグビーなど、コンタクトスポーツでは、相手選手と直接接触したり、転倒したりすることで、股関節を捻挫したり、脱臼、骨折してしまうこともあります。

5. 日常生活における姿勢や動作の影響

デスクワークやスマートフォンの使いすぎなど、日常生活において姿勢や動作に偏りがある場合にも、股関節に痛みや違和感が出ることがあります。

長時間同じ姿勢を続けるだけでも、筋肉の状態は悪化します。

股関節は自由度の高い関節であるため、筋肉の影響を受けやすいと言えます。したがって、動作に偏りがあると、股関節周囲の筋肉が硬くなったり、圧迫による血流の低下などが起こることがあります。

例えば、長時間デスクワークをしていると、股関節を曲げた状態が辛くなり、左右どちらかのおしりに体重を偏らせたり、骨盤を寝かせたりして背もたれに寄りかかったりと股関節周囲の筋肉が固くなりやすい状況を作ってしまいがちです。

また、猫背の姿勢などでは、重心位置が変位し、股関節周囲の筋肉を正しく使うことができなくなります。このような姿勢は年齢に関わらず股関節周囲の機能低下につながり、結果として股関節周囲の筋肉に負担がかかることで股関節に痛みをもたらす原因になります。

以上、股関節が痛む時に考えられる疾患について5つご紹介しました。

今回挙げた例はあくまで一般的な例であり、股関節の痛みと言っても、痛む部分や痛みが出るタイミング、足をついたときだけ痛む、曲げると痛いなど様々な症状があります。

ただ言えることは初期には、ほとんどの方が股関節の違和感から始まります。その違和感が徐々にもしくは急に痛みになることが多いため、このくらいならすぐ良くなると自己判断することは避けたほうが無難です。

まずは違和感を放置することなく、医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けるように心がけましょう。

医療機関では関節などには特に問題がないと言われて痛み止めなどを処方されるだけでどうにもならず困ってしまう方もいます。

そのような場合でも、解決方法は必ずあると思います。

特に普段の姿勢や動作について自分自身で気になる点がある場合は股関節の運動療法などを検索し、自分に合った方法を見つけてみましょう。

臼蓋形成不全で手術するほどでないと言われたらこちらをどうぞ

記事執筆者
木村柄珠

理学療法士 (Physical Therapist)

病院勤務時に延べ4万人以上のリハビリを経験。現在、フィジカルプラス下関の代表として、痛みに対するコンディショニングやボディケアを行う。また、地元下関の中高生からプロアスリートまで、コンディショニング、トレーニング指導、トリートメントも行っています。山口県スポーツ協会認定トレーナーとして、10年以上国スポに帯同。

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