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【理学療法士が解説】膝に水が溜まる背景には「歪み」が?何度も繰り返す不調を和らげるための身体づくり

この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)
膝に水が溜まる 膝の痛み・変形性膝関節症
この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)

膝に水がたまる人は変形性膝関節症のことが多い?

「膝に水が溜まって、パンパンに腫れて痛い…」 「整形で膝の水を抜いてもらったけれど、またすぐに溜まってしまった…」 このような膝のトラブルにお悩みではありませんか?「一度膝の水を抜くと、癖になって何度も抜くことになる」という噂を聞いて、不安になっている方も多いかもしれません。

中高年の方で膝に水が溜まる場合、背景に変形性膝関節症が関係していることは少なくありません。

しかし、レントゲン上の変形の程度と、実際の痛みや動きづらさが必ずしも一致するわけではありません。膝への負担のかかり方には、姿勢や歩き方、筋肉の使い方なども影響すると考えられています。

結論から言うと、膝の水は抜いたから癖になるわけではありません

水を溜めさせている「負担をかけている要因」がまだ残っているために、一旦水を抜いても身体が再び水を張り直してしまうことが多いのです。

今回は理学療法士の視点から、膝に水が溜まる仕組みや考えられる要因、そして何度も繰り返す状態から抜け出して身体を整えるためのアプローチについて分かりやすく解説します!

1. そもそも「膝の水」の正体とは?体に備わった防御反応

よく「膝に水が溜まる」と言いますが、この水の正体は「関節液(かんせつえき)」という、もともと誰の膝にもある正常な液体です。「膝に水がある」と聞くと不安になるかもしれませんが、健康な状態でも常に関節を潤すための水(関節液)は一定量存在しているものなので、心配いりません。

膝関節は「関節包(かんせつほう)」という潤滑油の袋に包まれており、その内側の膜(滑膜)から関節液が分泌されています。この関節液には、主に以下のような大切な役割があります。

  • 関節の動きを滑らかにする(潤滑油の役割)
  • 歩く・走る時の衝撃を吸収する(クッションの役割)
  • 血管のない軟骨へ栄養を届ける

では、なぜこの水が過剰に溜まってしまうのでしょうか? それは、「膝の中でトラブル(炎症など)が起きているから」です。

通常、関節液は滑膜から「分泌(産生)」され、古くなったものは再び「吸収」されるという代謝サイクル(循環)を繰り返して、常に一定の量を保っています。 しかし、膝の内部で摩擦や傷が生じて炎症等が起きると、それが刺激となって身体は関節液を通常よりも多く分泌します。すると、この「産生と吸収のバランス」が崩れ、異常に増えた分泌量に対して吸収機能が追いつかなくなってしまいます。

つまり、関節内の代謝が悪くなり、処理しきれなくなった水分がタプタプに溜まってしまうのが本当のメカニズムなのです。水が溜まるのは身体が膝を守ろうとする防衛反応であると同時に、膝の中の循環が滞っているサインとも言えます。

2. 膝に水が溜まる代表的な原因と隠れた疾患の可能性

滑膜に炎症を起こし、水を溜めさせてしまう原因には、以下のようなものが考えられます。

  • 変形性膝関節症(へんけいせいきざかんせつしょう): 加齢や筋力低下などで軟骨に負担がかかり、骨同士が擦れて炎症が起きる状態。中高年の女性に多く見られます。
  • 怪我(半月板損傷や靭帯損傷など): スポーツや事故などで、膝のクッション(半月板)や支え(靭帯)を痛め、急激な炎症が起きるケース。
  • 関節リウマチや痛風など: 免疫の働きや、尿酸などの結晶が関節内で炎症を起こす疾患。

※「膝が赤く腫れて熱っぽい」「激痛で一歩も歩けない」「熱が出ている」という場合は、細菌感染による化膿性関節炎などの重篤な病気である可能性もあります。まずは整骨院や整体などではなく早急に整形外科などの医療機関を受診することが大切です。

3. 【重要】「水が溜まる背景にあるもの」

ここからが、フィジカルプラス下関が最もお伝えしたい大切なポイントです。

病院などで「軟骨がすり減っている(変形性膝関節症)から水が溜まるんですよ」と言われた方も多いと思います。しかし、「なぜ、その膝にだけ、そこまで軟骨に負担がかかってしまったのか?」を考えたことはありますか?

膝に水が溜まりやすくなる大きな要因の一つとして、「膝関節や全身の歪み(アライメントの崩れ)」「普段からの姿勢や動作」が関係していると考えられています。

人間の身体は全身がうまく連動してはじめてうまく動きます。

例えば、以下のような状態になっていないでしょうか?

  • 骨盤や股関節が動きづらく、歩くとき常に膝が内側に入り込んでいる(ニーイン)
  • 足首が硬いために、歩くたびに膝の関節がねじれるような感覚がある。
  • 太ももの内側と外側の筋肉のバランスが崩れ、膝のお皿の骨が本来の位置とズレている

このように、膝のねじれやズレ、姿勢や動作のクセなどの全身のバランスの崩れがある状態で毎日何千歩も歩いていると、膝の内部は常に異常な刺激を強く受けやすくなります。この「日常的な刺激」が慢性的な炎症につながり、水が溜まりやすくなる要因を生み出していると考えられます。

4. 「水を抜くと癖になる」の誤解

繰り返しになりますが「一度抜くと何度も溜まるから、抜かないほうがいい」と言われることがありますが、これは誤解です。

パンパンに溜まった水は、膝の関節を圧迫してそれ自体が強い痛みや重だるさ、曲げ伸ばしなどの動かしづらさにつながります。

実際には水を抜きたくないと思われる方も多いですが、あまりに腫れがひどい時は、一時的に整形外科で水を抜いてもらうことで痛みが楽になり、関節が動かしやすくなるというメリットがありますので毛嫌いせずうまく活用すると良いと思います。

ただし、ここまでお話しした通り、「膝のねじれ」や「負担のかかる姿勢や身体の使い方」という要因をそのままにしておけば、水はまた溜まりやすくなります。

「水を抜く=火事の煙を吸い出すこと」に似ています。煙を吸い出せば一時的に視界は良くなりますが、元にある「火種(歪みやクセなどの負担)」を消さなければ、またすぐに煙(水)で満たされてしまいます。大切なのは、水を抜くなどの処置と同時に、火種を抑えるアプローチ(身体のケアや動作の見直し)をセットで行うことです。

5. 何度も繰り返す状態から抜け出すための3ステップ

膝の状態を上向かせ、スムーズに動ける身体を取り戻すために、日常生活で意識したいアプローチをご紹介します。

① 炎症の初期はしっかりアイシング

もしスポーツの後や、たくさん歩いた後に膝が熱を持ってズキズキと腫れているなら、まずは冷やす(アイシング)ことが大切です。氷のうなどをタオルに包み、15〜20分ほど患部を冷やして急激な炎症を落ち着かせましょう。時々皮膚を触って感覚がなくなったら少し間を空けながらやって凍傷に気をつけましょう。

※逆に、熱感がなく、動かし始めにギシギシ突っ張るような慢性的な状態の場合は、温めて血流を良くする方がより適していることもあります

② 急に激しい運動を始めない(まずは食事や軽いケアから)

「体重が増えたから膝に負担がかかるんだ」と思い、痛みを我慢しながら急ににスクワットを始めたり、ウォーキングやランニングを頑張りすぎてしまう方がいます。

しかし、元々膝に無理がかかっている身体のバランスが崩れた状態での運動は、かえって膝に対する負担を増やすことになりかねません。 まずは食事の内容を見直して体重のコントロールを意識し、運動は膝に負担の少ない「座った状態での軽い足踏み」や「膝裏のストレッチ」「自転車こぎ」などの体重が直接膝にかかりにくい運動などから始めましょう。

③ 自分の「姿勢と動作のタイプ」を分析し、専門的なケアを受ける

当然のことながら膝への負担のかかり方や筋肉のバランスの崩れ方は、身長、体重、性別、運動歴、姿勢などが違うように一人ひとり全く異なります。

「太ももの骨に対して、スネの骨が外側にねじれている人」もいれば、逆に「内側にねじれている人」もいますし、その程度においても様々です。また、要因が股関節の硬さにある人もいれば、過去の足首の捻挫の影響などが残っている人もいます。

テレビやネット、Youtubeなどで紹介されている「膝痛に良い体操」をやってみたら、余計に気になり始めた…という経験はありませんか?

それは、ご自身の姿勢と動作のタイプにうまく合っていない運動をしてしまった可能性が考えられます。

すでに変形性膝関節症という診断を受けていて膝の痛みにお悩みの方は変形性膝関節症専門ページをご覧ください。

まとめ:まずは専門家にあなたの膝の「火種」を一緒に見つけてもらう

膝に水が溜まるのは、「これ以上膝に負担をかけないで!」という、身体からの大切なサインです。医療機関でただ水を抜き続けたりするだけでは、なかなか状態が上向かないこともあります。

膝の痛みなどの不調は、階段の昇り降りや立ち上がりなど、日々の何気ない動作に直結しているので、常に気になる部分ですので、気づかないうちに気分まで落ち込んでしまうことも少なくありません。

ご自身で動画などを見ながらセルフケアを頑張るのも素晴らしいことですが、「この体操で合っているのかな?」「なかなか変化を感じられない」と不安を抱えたまま続けるよりも、一度専門家の目で客観的に姿勢や動作のチェックしてもらうことが、結果的にスムーズな動きを取り戻す近道になることがよくあります。

フィジカルプラス下関では、理学療法士としての知識と経験をもとに、膝そのものだけでなく、股関節、足首、骨盤など全身のバランスをしっかりとチェックし、詳細な動作分析を行います。

  • 「なぜ膝に負担がかかってしまうのか」の要因を丁寧に分析する
  • お一人おひとりの身体のクセに合わせた施術と動作指導、セルフケアの指導

これらを合わせ技で行うことで、何度も不調を繰り返さない、本来の軽やかな動きを取り戻すためのサポートとなると考えています。

下関の皆様を中心に、慢性的な膝のお悩みを抱える方に少しずつですがご相談いただいております。「もしかして、私の膝にも負担をかけるクセがあるのかな?」と少しでも気になった方は、ぜひ一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。

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【下関・宇部・山陽小野田市近郊にお住まいの方へ】

本記事の内容は、理学療法士として28年、延べ4万人以上の動作を分析してきた知見に基づいています。

「今現在膝の水を抜くか迷っている」「ネットの情報は曖昧で不安がある」とお悩みではありませんか?まずは膝の専門コンディショニングページをご覧ください。一人ひとりの身体の状態を詳しく分析し、最適なケアをご提案いたします。

膝のトラブルに関するよくあるご質問

Q 病院で水を抜くと、やはり癖になって何度も溜まってしまうのでしょうか?
A. いいえ、水を抜く処置そのものが原因で癖になることはありません。繰り返し水が溜まってしまうのは、膝に負担をかけている「姿勢や動作の要因(火種)」が残ったままになっていることが多いためです。腫れや痛みが強い場合は我慢せず医療機関をご活用いただきつつ、並行して身体のバランスを整えるケアを始めることをおすすめしています。
Q 膝が痛い時は、温めるのと冷やすの、どちらが良いのでしょうか?
A. 状態によって異なります。運動後やたくさん歩いた後で「熱を持っている」「ズキズキと腫れている」といった急性の炎症状態であれば、まずは氷のう等で15〜20分ほど冷やして(アイシング)ください。一方で、熱感がなく「動き始めがギシギシする」ような慢性的なこわばりの場合は、温めて血流を促す方が適しているケースが多いです。
Q 膝周りの筋肉をつけるために、スクワットやウォーキングをした方が良いですか?
A. 痛みを我慢しての急な運動は控えてください。全身のバランスが崩れた状態で無理に動かすと、かえって膝への負担(摩擦)を強めてしまう可能性があります。まずは座った状態での軽い足踏みや足首のストレッチなどから始め、ご自身の身体に合った負担の少ない動作を見つけることが大切です。
Q フィジカルプラスでは、膝の悩みに対してどのようなことをしてくれますか?
A. 理学療法士の視点から、膝単体を見るのではなく、股関節や足首、骨盤を含めた「全身の動作分析」を行います。「なぜ膝に負担が集中してしまっているのか」という根本的な要因を分析し、お一人おひとりの姿勢や動作のクセに合わせた身体のケアと、ご自宅でできる適切なセルフケアの指導を通じて、スムーズに動ける身体づくりをサポートいたします。

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  ▼ 「10年後のあなたを救えるのは、今の決断だけです。病院のリハビリで変わらなかった理由を探すお手伝いを致します。」痛みや動きのお悩みは、専門家にご相談ください

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理学療法士(Physical Therapist)。
下関市内の病院勤務時代には、延べ4万人以上のリハビリテーションに携わる。「フィジカルプラス下関」代表としても、14年以上痛みや動きにくさと向き合いながら生活や競技を続けていくためのコンディショニング支援を中心に活動。地元下関の中高生を中心にプロアスリートまで幅広くサポートし、山口県スポーツ協会認定トレーナーとして10年以上国スポにも帯同していた。

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