人工股関節術後の脚長差—— “骨の長さ”ではなく“身体の感覚”が歩行を左右する ——

この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)
人工股関節全置換術
この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)

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■ 術後の脚長差が気になる方へ


人工股関節の術後は、多くの方が脚長差を気にします。
しかし実際には、
「実際の骨の長さよりも、身体の使い方のクセのほうが歩きに大きな影響を与える」
ことがわかっています。

人工関節の術後にうまく歩けない理由を、理学療法士が詳しく解説します。


■ なぜ脚長差を感じるのか?

【1】術後は“骨盤の傾き”が大きく影響する


脚長差があるように見えても、
骨盤の傾きが原因で見かけ上の差が大きくなることがあります。

【2】筋の働きの左右差による“見せかけの長さ”


中殿筋や腰(腰方形筋など)の筋肉の緊張の偏りにより、片側の脚が長く感じます。

【3】体性感覚の乱れ


術前の痛みの期間が長いほど、動作にクセが強く残るために脳が体の左右差を大きく感じます。


■ 実際の脚長差の影響はどれくらい?

医学的な研究では、
約5mm程度の脚長差は、歩行に明確な異常を起こさないことが多い
と報告されています(※多くの臨床研究で同様の見解)

しかし、ここで重要なのは

「見た目の脚長差」と「感じる脚長差」は別物である

ということです。

  • 骨盤がどちらかに傾いている
  • 体重がかかったときに体が片側に倒れる
  • 手術直後で恐怖心がある
  • 股関節周囲筋の機能低下
  • 荷重が片側に偏っている

こういった要素が重なると、
たとえ5mmの差でも“体はもっと差があるように感じる”ことがあります。

その結果、

  • 歩くとふらつきがでる
  • 腰が疲れて痛くなる
  • 手術していない側の足に負担がかかる
  • 左右で歩幅が揃わない
  • 階段の上り下りが怖い

といった日常生活の中での不安定さにつながります。

つまり、
数値としての脚長差より体の使い方のクセ(感じ方)のほうが問題になりやすい
というのが個人的な印象です。

これは、下関のフィジカルプラスでも股関節術後リハビリがうまくいかなかった方を多く見ていて、
最も多くみられるパターンです。

人工股関節・人工骨頭置換術後の方へ

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■ 自分でできる脚長差解消法

① 骨盤の左右差を整えるエクササイズ

目的:骨盤の傾き・回旋を整えて、左右の荷重バランスをそろえる

✔ 骨盤の位置が整うと
→ 立ったときの足の長さの“感じ方”が大きく変わる

例:骨盤側屈運動(左右にカラダをゆっくり倒す)

  • 椅子に座る(もしくは立った状態)で腰を反らさず、手を挙げて上半身をゆっくり左右に倒す
  • 10回 × 2セット
  • 座って行う時はカラダが伸ばされる側のおしりに体重をかけると効果的

② 中殿筋の再教育(片脚立ちの安定性を作る筋肉)

目的:手術側・反対側どちらの“横ぶれ”も抑える筋肉を再教育

✔ 中殿筋が弱いと
→ 一歩ごとに骨盤が揺れて脚長差が大きく感じる
→ 「歩きにくい」「怖い」が出やすい

足踏み運動

例:足踏みトレーニング

  • 手術側の足の下に3センチ程度の本などを置く。
  • 足をついた時に手術側の膝が曲がらないように足踏みを繰り返す。
  • 浮いている足はしっかりと挙げる。
  • 30回 × 2セット
  • バランスに自身がない時は壁や椅子などを術側と反対の手で支える
  • 痛みがない範囲でテンポよく行う

ポイント:
膝がしっかり伸びる → 骨盤が安定 → 脚長差を感じにくくなる


③ 体幹の安定化(腹部の深層筋を使えるようにする)

目的:歩くときに体が左右に揺れない「軸」を作る

✔ 体幹が不安定だと
→ 片側に重心が寄って“脚長差が増したように感じる”

腰痛体操

例:ドローイン(深い腹筋のスイッチを入れる)

  • 仰向けで膝を立てる
  • 下腹部を軽くへこませる
  • 20~30秒 × 3セット

これはどの年代でも安全にでき、
術後の方にもよく使う基本の安定化トレーニングです。
これらで「感じる脚長差」を軽減できる可能性が高くなります。


■ フィジカルプラスでできること


歩行分析・骨盤アライメント評価・脚長差の再評価を行い、
あなたに必要な方法を見つけて指導します。


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脚長差が不安なまま歩くより、早めの調整が大切です。