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肩が上がりにくくて腕の付け根に痛みがある時に隠された5つの原因を理学療法士が徹底解説。

この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)
腕の付け根が痛む 肩・首の痛み
この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)

腕の付け根や肩が痛くて挙げにくいけど歳のせいかな?と思っていませんか?

肩に痛みがある女性

「最近、腕の付け根が痛くて肩が上がらない」「着替えや髪を洗う動作がつらくて、夜中に痛むこともある」といった、腕や肩の違和感に悩まされていませんか?

理学療法士として28年、延べ4万人以上の体と向き合う中で、非常に多くの方が「そのうち落ち着くだろう」と様子を見ているうちに負担が積み重なり、焦って整形外科受診したり、非常に動かしにくくなってからフィジカルプラス下関にご相談に来られるパターンというものがあります。

腕の付け根の痛みは、単なる筋肉の疲労だけではなく、腱の断裂や組織の損傷、そして普段の姿勢や動作など体全体のバランスや動きの崩れを知らせる重要なサインであることがあります。

この記事では、専門的な視点から痛みの背景に隠された5つの事実と、ご自宅で確認できるチェック方法、それから動きを整えるためのステップを詳しく解説します。ご自身の体のクセをしっかりと紐解き、スムーズに動く軽やかな日常を取り戻すヒントにして貰えればと思います。

【事実1】その痛み、原因は「首の配置」と「姿勢」にあるかもしれない?

姿勢の悪さによる重心の崩れが肩の痛みを呼び寄せる

腕の付け根が痛むとき、どうしても痛みの部位そのものに原因があると考えがちですが、実は「首(頚椎)」や「背中の丸み」(胸椎)などが引き金となっていることも少なくありません。

腕の付け根だけでなく、首の付け根や背中、肩甲骨の内側にも重だるさや違和感がある場合、神経の通り道である首への負担に隠されている可能性もあります。

首は、軽い人でも約5キログラムとも言われる頭を常に支える重要な役割を持っています。そして、肩や腕、指先へとつながる神経は、すべて首の骨の隙間から伸びています。

長時間のデスクワークやスマホ操作が与える影響

現代生活に多いパソコンやスマートフォンの長時間使用は、どうしても頭が前に落ち、背中が丸くなる「巻き込み肩」や「ストレートネック」の姿勢を招きやすくなります。

このような姿勢が長時間続くと、首の後ろ側の筋肉が過剰に働き続けることになり、痛みを誘発したり、頚椎からの神経の出口を圧迫したりしやすくなります。その結果、神経の伝達にも影響が出始めて「腕の付け根の痛み」や「腕へのピリピリとした違和感」として現れることがあるのです。

【事実2】「内側の痛みや腫れ」は見逃してはいけないサイン?

腕の付け根の「外側」や「後ろ側」ではなく、「内側(脇の下に近い部分)」がズキズキと痛む、あるいは触ると明らかな違和感があるという場合は、筋肉や関節のトラブルとは異なる背景をまず考える必要があると思います。

脇の下(腋窩)は、免疫システムを担う「リンパ節」が非常に多く集まっている繊細なエリアです。風邪などのウイルス感染によって免疫機能が活発になると、リンパ節が一時的に腫れて周囲の神経を刺激し、腕の内側に痛みを引き起こすことがあります。

また、女性の場合、乳房の組織とも非常に近い位置にあるため、乳腺のトラブルや乳がんがリンパ節へ影響を及ぼしている可能性もあるため、まず第1に医療機関受診を考えるようにしましょう。

ご自身で確認していただきたいポイント

脇の下に関する痛みや違和感については単なる使いすぎによる筋肉痛と思い込まず、以下のような状態がないかを一度チェックしてみてください。

・脇の下にしこりや、左右で明らかに違う硬い腫れがある ・皮膚の表面に赤みや異常な引きつれがある ・左右の胸の形が非対称になっている、または乳頭にただれがある

これらのサインが見られる場合は、まずは医療機関(整形外科や乳腺外科など)を受診し、詳しいチェックを受けられることをお勧めします。

【事実3】「動かさない安静第一主義」が、かえって動きを硬くする?

40代から50代以降に多く見られる、いわゆる「五十肩(肩関節周囲炎)」において、非常に多くの方が陥りやすい罠があります。

それは、「痛いからなるべく動かさずにじっとしている」という選択です。実は、過度な安静が痛みの期間を長引かせ、肩の動きをより狭くしてしまうという逆説的な現象が起こりうるのがいわゆる五十肩です。

肩の関節は、非常に広い範囲を動かせるように球状の構造をしていますが、その分、多くの組織(関節を包む関節包や、滑りを良くする肩峰下滑液包など)によって精密に支えられ、狭い場所にひしめいています。年齢による組織の変化や軽微な負担の積み重ねでこれらの部位にはストレスが掛かりやすく、何か少しでも余計な負担がかかると、内部で一時的な制限が生まれてしまうような場所になります。

安静のしすぎによる組織の「癒着」の悪循環

痛みを恐れて腕を全く動かさない生活を続けていると、関節の周囲にある組織同士が「癒着(くっつくこと)」を起こし始めます。

すると、組織はさらに柔軟性を失いはじめて、関節そのものがほとんど動かせなくなってしまう「拘縮(こうしゅく)」という状態に移行してしまいます。動かさないことで周囲の血流も滞り、組織の柔軟性がますます低下するという悪循環を招くため、状態の変化に合わせた適切なアプローチが必要になりますが、専門家でも拘縮を起こしたあとの対応は難しいので可能な限り早めに対処しておくことが大切です。

【事実4】「冷やす」か「温める」か、状態に合わせた見極め方

「痛いときは冷やすべき? それとも温めて動かすべき?」と迷われる方はとても多いです。

良かれと思って行ったセルフケアが逆効果にならないよう、ご自身の今の状態が「一時的に負担が強い時期(急性・炎症期)」なのか、「慢性的に硬くなっている時期(慢性期)」なのかを考えてもらえればと思います。

〇「冷やす(アイシング)」が適している状態

・何もしていなくてもズキズキと激しく痛む

・夜、痛みのせいで目が覚めてしまう

・腕の付け根や肩まわりが熱を持っている、または赤く腫れている

【ケア方法】保冷剤や氷のうをタオルで包み、15〜20分を目安に優しく当てて、まずは負担を減らすように落ち着かせます。痛みが出始めて72時間以内であればまずは冷やすことを念頭に置きましょう。

〇「温める・動かす」が適している状態

・じっとしていると痛まないが、動かしたときに「重だるい」痛みがある

・肩のまわりがつっぱって、引っかかる感じがする

・お風呂に入って温まると、少し動きがスムーズになる

【ケア方法】入浴や温熱シートなどで血流を促し、心地よい範囲で少しずつ動かして組織の柔軟性を引き出します。怪我など「ぶつけた」「ブチッと切れたり避けた感じがした」など急に起きた痛みが出てから72時間は絶対に温めないように気をつけましょう。

【事実5】「姿勢と動きの癖」と「身体のつながり」が長引かせる

一般的なマッサージを受けたり、痛む場所に電気を当てたりしても、なかなかスッキリしない。そんな経験をお持ちであれば、視点を「肩そのもの」から「姿勢や動作などの体全体のつながり」へと広げてみる必要があります。

人間の筋肉は、「筋膜」と呼ばれる薄い膜で全身がタイツのように覆われており、それぞれの部位が運動連鎖と言われる決まり事を基本に連動して動いています。

例えば、過去の足首の捻挫や、腰の重だるさをかばうために常に体に左右非対称なねじれが生じているとします。すると、筋膜などを通じて巡り巡って最終的に「肩の関節」へとシワ寄せとして現れることがあります。

実際には肩そのものに問題があるのではなく、全体の動きの中で肩が過剰に頑張らざるを得ない環境が作られていることが、しつこい違和感の正体であることが非常に多いのです。

フィジカルプラスが徹底する「動作分析・評価」の重要性

フィジカルプラス下関で何よりも大切にしているのは、痛む部分だけを揉みほぐすようなアプローチではありません。大切なのは、あなたの体が「なぜその動きを求めてしまっているのか」を紐解く、詳細な「姿勢・動作分析」です。

28年の経験をベースに、歩き方、立ち上がり方、腕を挙げる瞬間の肩甲骨と上腕骨の連動性、骨盤や荷重のかけ方などを詳細にチェックします。

姿勢と動作の崩れに合わせた個別のコンディショニングを行うことで、何度も長期間にわたって通い続ける必要のない、最小限の回数でのコンディション調整を目指すことができるのです。

腕の付け根の負担を抑え、スムーズな動きを取り戻したい方へ 肩や腕のトラブルは、個々の「関節の噛み合わせ」や「日頃の動きの癖」を専門的に評価することが第一歩です。病院でのリハビリ期間が終了した後も不安が残る方や、ご自身の体の状態を詳しく分析してほしい方は、当店の肩専門コンディショニング詳細をご覧ください。

実践:1分でできる「腕の付け根」コンディショニング・ストレッチ

慢性的な重だるさや、肩まわりのつっぱり感を和らげるために、ご自宅や職場で簡単にできる優しいセルフケアをご紹介します。

※ご注意: 動作の最中に鋭い痛みを感じる場合や、不快感がある場合は絶対に無理をせず、すぐに中止してください。あくまで「心地よく伸びている」と感じる範囲で行うのがポイントです。

腕の付け根と脇の下を伸ばす横倒しストレッチ

ラジオ体操の動きを応用し、腕を上に伸ばして体を横に倒すことで、腕の付け根から脇の下、そして硬くなりやすい背中の側面(広背筋など)までを安全に、無理なく引き伸ばします。

①まっすぐ立った状態、または椅子に腰掛けた状態になります。 ②右の腕の付け根を伸ばす場合は、右腕を心地よく上がるところまで天井に向けてまっすぐ伸ばします。 ③左手で右の手首を軽く掴み、息をゆっくり吐きながら、上半身を優しく左側へと倒していきます。 ④右の腕の付け根から、脇の下、脇腹にかけてが「心地よくじんわりと伸びている」と感じる位置で動きを止めます。 ⑤ゆったりとした深呼吸を繰り返しながら30秒〜1分間キープします。反対側も同様に行いましょう。

肩の噛み合わせを整える座ったまま肩甲骨連動エクササイズ

腕の付け根への負担を減らすには、土台である「肩甲骨」が滑らかに連動することが重要です。力任せに行わず、動きの通り道をスムーズにするイメージで行います。

①椅子に背筋を軽く伸ばして座ります。両方の指先を、それぞれの同じ側の肩に軽く触れさせます(肘を曲げた状態)。 ②その状態のまま、肘で前方に大きな円を描くように、ゆっくりと後ろから前、前から後ろへと腕を回していきます。 ③特に後ろに回すときは、左右の肩甲骨が背中の中心で優しく寄り添うような意識を持ちます。 ④痛みのない範囲で、前に10回、後ろに10回を目安に、呼吸に合わせてゆっくりと動かします。肩の関節が正しい位置に落ち着きやすくなり、腕の付け根の引っかかりが和らぎます。

軽やかな未来に向けたフィジカルプラス下関からのアドバイス

腕の付け根の痛みや動かしにくさは、あなたの体が「今の動きのままだと負担がかかっているよ」「少しバランスを整えてほしいな」と送ってくれている大切なメッセージです。

原因は、単に「年齢のせい」や「使いすぎ」だけでないことがほとんどです。

日頃の姿勢・動作のクセやの乱れ、関節周囲の組織の一時的な制限、あるいは全身の動きの癖によるシワ寄せなど、痛みの背景には一人ひとり異なる理由が隠されています。

まずはご自身の今の状態を正しく見極め、負担の少ないアクションから初めていくことが、健やかな体への第一歩です。

今日から、ご自身の体の声に少しだけ耳を傾けてみませんか? 適切なケアと、姿勢や動きのバランスを整える意識が、痛みにとらわれない軽やかな毎日を作っていきます。

もし、「どこが崩れているのか自分では分からない」「プロの視点で一度しっかりと動きを分析してほしい」と感じたときは、いつでもお気軽にご相談ください。

また、肩まわりのトラブルに関する詳細なコンディショニングの手順は、下記の専用ページでも詳しく解説しています。あなたの動きの癖を整えるヒントをぜひご確認ください。

下関・長府エリア

【山口県下関市近郊にお住まいの方へ】

本記事の内容は、理学療法士として28年、延べ4万人以上の動作を分析してきた知見に基づいています。

「腕が挙がりにくくて日常生活に不便がある」「自分の肩の状態に合わせた正しい動かし方を知りたい」下関・長府エリアの方は、肩の個別コンディショニングも承っております。一人ひとりの身体の状態を詳しく分析し、最適なケアをご提案いたします。

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腕の付け根の痛みに関するよくあるご質問

Q

腕の付け根が痛いとき、自分で動かして良いのか、休ませるべきなのか迷います。

A

何もせずズキズキ痛む、夜間に目が覚める、熱を持っていれば「一時的に負担が強くかかっている状態」が考えられます。無理に動かさず、保冷剤などで優しく冷やして落ち着かせましょう。じっとして痛まず、動かすと重だるいつっぱり感がある場合は「状態が落ち着き、硬さが始まっているサイン」です。痛みのない心地よい範囲で少しずつ動かし、血流を促していくことが大切です。

Q

腕の付け根の痛みが「歳のせい(四十肩・五十肩)」か、他の原因か見分ける方法はありますか?

A

ご自身だけで本当の原因を特定することは非常に困難です。どの方向にも挙がりにくい場合は関節周囲の組織が固まり始めている可能性がありますが、特定の動きでの鋭い痛みは腱のトラブル、首の配置による神経への影響、脇の内側の痛みはリンパ節などの変化が隠れていることもあります。違和感が長引く場合は自己判断せず、まずは専門の医療機関を受診して詳しいチェックを受けることをお勧めします。

Q

病院でのリハビリ期間が終わった後も、腕を挙げるときに違和感が残っています。

A

肩そのものの部位だけでなく、普段の姿勢や歩き方の癖によって、肩甲骨と腕の骨が本来の滑らかな連動を失っている可能性が高いです。フィジカルプラス下関では、28年の知見から詳細な姿勢・動作分析を行い、お体全体のバランスの崩れの根源に合わせた個別のコンディショニングで、負担の少ないスムーズな環境づくりをサポートします。

アクセス・営業時間

フィジカルプラス下関

住所:〒752-0974 山口県下関市長府土居の内町2-9

アクセス:サンデン「城下町長府」バス停 徒歩3分/駐車場あり(店舗前に1台)

営業時間:月〜土 9:30〜19:00 / 日・祝 不定休(営業日は午前中のみ)

  ▼ 「10年後のあなたを救えるのは、今の決断だけです。病院のリハビリで変わらなかった理由を探すお手伝いを致します。」痛みや動きのお悩みは、専門家にご相談ください

病院でのリハビリ終了後も続く不調や、長引く痛み。
フィジカルプラスでは、理学療法士が「医学的な視点」で身体を分析し、あなたをサポートします。

※ご相談のみのご利用も歓迎しています。
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理学療法士(Physical Therapist)。
下関市内の病院勤務時代には、延べ4万人以上のリハビリテーションに携わる。「フィジカルプラス下関」代表としても、14年以上痛みや動きにくさと向き合いながら生活や競技を続けていくためのコンディショニング支援を中心に活動。地元下関の中高生を中心にプロアスリートまで幅広くサポートし、山口県スポーツ協会認定トレーナーとして10年以上国スポにも帯同していた。

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