筋トレをすると股関節が痛い30〜40代女性へ「やめる」前に知ってほしい股関節の守り方

この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)
股関節の痛み・臼蓋形成不全
この記事の執筆・監修:理学療法士 木村柄珠(フィジカルプラス下関)

\ 股関節の痛み・違和感でお困りの方へ /

下関のフィジカルプラスでは、臼蓋形成不全・変形性股関節症・人工股関節術後など、股関節に関するお悩みに対して、姿勢と動作を整える専門的なサポートを行っています。

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筋トレを始めたら股関節が痛い…30〜40代女性に多いお悩み

「体型が気になって筋トレを始めたら、股関節が痛くなってきた」
「そのうち落ち着くと思っていたら、足の付け根がズキズキし始めた」
「最近なんとなく、おしりの奥が重だるくて痛む」

下関でも、30〜40代の女性からこうしたご相談をいただくことが少なくありません。

  • 出産や子育てを経験している
  • 仕事では一日中座りっぱなし
  • 30代に入ってから急に運動を再開した

このような背景が重なると、もともと股関節に負担がかかりやすい状態で筋トレを始めることになり、
「頑張れば頑張るほど股関節がつらい」という状況になってしまうことがあります。

この記事では、もともと股関節に不安のある30〜40代女性が、
筋トレをやめてしまうのではなく、「股関節にやさしい形で続けていく」ための考え方をまとめました。

※痛みが急に強くなったり、夜もズキズキして眠れない・歩くのもつらいといった状態のときは、
まず整形外科など医療機関で医師の診察を受けることをおすすめします。


なぜ筋トレで股関節が痛くなりやすいのか?

筋トレそのものが悪いわけではありません。
次のような条件が重なると、股関節に負担が集中しやすくなります。

  • もともとの股関節の形や状態に不安がある
    • 臼蓋形成不全
    • 変形性股関節症の初期
    • 出産後から続く股関節の違和感 など
  • 日常生活で股関節に負担がかかりやすい習慣がある
    • 長時間のデスクワーク
    • お子さんを片側の腕ばかりで抱っこする
    • ヒールや先の細い靴をよく履いていた

このような状態のまま、いきなり負荷の高いスクワットやランジを頑張りすぎると、

  • 本来しっかり働いてほしい股関節まわりの筋肉が十分に動いていない
  • 股関節の動きの代わりを腰や膝がかばってしまう
  • 必要以上に一部の筋肉だけに力が入りすぎる

といったように、カラダの使い方のバランスが崩れ、股関節の痛みにつながりやすくなります。


痛みが出やすい筋トレ動作の特徴

とくに、次のようなフォームは股関節に負担がかかりやすい傾向があります。

① 深くしゃがみ込みすぎるスクワット・ランジ

  • 太ももが床と平行よりもさらに深く沈み込む
  • 片脚に体重が大きく偏っている
  • 上半身が前に倒れすぎている

もともと股関節の可動域が狭い方や、臼蓋形成不全などの特性がある方にとって、
「深さを優先するスクワット」は股関節への負担が強くなりやすい動きです。

② 膝とつま先の向きがバラバラ

  • つま先は正面〜やや外向きなのに、膝だけ内側に入ってしまう
  • 片脚立ちで骨盤が大きく横に傾いたり、腰が反りすぎてしまう

股関節の向きと、膝・足首の向きがそろっていない状態で負荷をかけると、
股関節の前側や、膝の内側に負担がかかりやすくなります。

③ 「お尻を鍛えよう」として腰を反りすぎる

一般的に「良いフォーム」と言われる姿勢を意識しすぎるあまり、

  • 背中や腰を必要以上に反らせてしまう
  • お腹の力が抜けている

こうした状態になると、股関節よりも腰や太ももの前側に負担が集中し、
股関節の付け根の違和感や張り感につながることがあります。

✅ フィジカルプラスでは、同じ「スクワット」でも、
股関節の形や痛みの出方に合わせて、フォームや可動域を細かく調整しています。
「みんなと同じやり方」を無理に続ける必要はありません。


「やめる」のではなく、「整えてから鍛える」へ

股関節に不安のある方にとって大切なのは、
筋トレ自体をやめてしまうことではなく、「取り組む順番」を整えることです。

  1. 痛みが強く出る動き・トレーニングを一度中断する
    • 痛みを我慢して続けると、かばう動きのクセが身についてしまいます。
  2. 股関節まわりの「動きやすさ」と「方向」を整える
    • 骨盤の向きや傾き
    • 体重の乗せ方(前後・左右)
    • 股関節・膝・足首の連動
  3. 痛みが出にくい範囲と負荷から、少しずつ再スタートする
    • 深くしゃがまず、浅めの可動域から始める
    • 回数よりも「スムーズに動けているか」を優先する
    • フォームを専門家に確認してもらう

フィジカルプラスでは、
「動き方を整えてから運動につなげていく」という考え方を大切にしながら、
一人ひとりの股関節の状態に合わせたエクササイズをご提案しています。


自宅でできる「股関節にやさしい」準備エクササイズ(痛みが強くない方向け)

※ここでご紹介するのは、あくまで一般的な例です。
 動かしたときに強い痛みが出る場合は、すぐに中止してください。

① 仰向けで膝を立てて「骨盤の左右ゆらし」

  1. 仰向けに寝て、膝を軽く立てます。
  2. 息を吐きながら、腰を左右に振るイメージで骨盤を小さく揺らします。
  3. 痛みのない範囲で、左右合わせて30回程度を目安にゆっくり動かします。

→ 股関節だけでなく、骨盤や腰まわりの動きをなめらかにする準備になります。

② 椅子に座って股関節を大きく動かす

  1. 椅子に浅めに座り、足裏を床につけます。
  2. 片方の膝は正面を向けたまま、反対側の脚の膝を外側へ開くように股関節を動かします。
  3. ゆっくりと開くことを意識しながら、左右それぞれ30回を目安に行います。膝が開いたときに足の裏が床から離れても構いません。

→ 股関節の奥の動きを「目覚めさせる」イメージで、無理のない範囲で続けましょう。

③ その場足踏みで「体重の乗せ方チェック」

  1. 壁や机に軽く手を添えながら、その場でゆっくり足踏みをします。
  2. 左右の脚に体重を乗せたとき、どちらか一方だけ極端に重く感じないか、
    膝が伸びにくくないか、股関節の前や内側に違和感がないかを、鏡などで確認します。

→ 「片側だけ膝が伸びない」「体重を乗せると痛い」と感じる場合は、
 負荷の高い筋トレに進む前に、一度専門家に相談しておくと安心です。

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臼蓋形成不全など股関節の病気と日常生活との付き合い方については、
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股関節の筋力トレを頑張ると調子が悪くなる人がいる理由とは何故か? もご覧ください。

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臼蓋形成不全や変形性股関節症の方が歩行時の痛みを軽くするために考えておきたいこと も参考になります。


こんな症状があるときは、専門家に相談を

次のような状態が続く場合は、
自己流で筋トレを調整しながら様子を見るだけでなく、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

  • 痛みが3週間以上続いている
  • 歩いたり階段を上がるだけで股関節にズキッとした痛みが出る
  • 股関節のひっかかり感やギクシャクした動きが気になる
  • 片側だけ脚の長さが違うように感じる
  • レントゲンやMRIで「臼蓋形成不全」「変形性股関節症」などを指摘されている

医師の診察で骨や関節の状態を確認した上で、
リスクの少ない動き方や、筋トレの取り入れ方を一緒に考えていくことが大切です。


下関のフィジカルプラスでできるサポート

フィジカルプラス下関では、
理学療法士としての経験とスポーツトレーナーとしての視点を活かしながら、次のようなサポートを行っています。

  • 股関節の可動域・筋バランス・歩き方などの状態を細かくチェック
  • 普段行っている筋トレのフォームを動画や実際の動きで確認
  • 「続けて大丈夫な種目」「少し調整した方がよい種目」の整理
  • ご自宅やジムで続けやすい、股関節にやさしいトレーニングメニューのご提案

「せっかく身につけた運動習慣をあきらめてしまう」のではなく、
股関節とうまく付き合いながら続けていくためのコンディショニングを一緒に考えていきます。

「筋トレで股関節が痛いけれど、本当は運動を続けたい」
「将来のことを考えると、今のうちに股関節を大切にしながら鍛えたい」

そんな30〜40代の女性の方は、
一度、股関節の状態と動き方を一緒に整理してみませんか?

LINEや予約ページから、
「筋トレで股関節が痛い件で相談したい」と一言添えてお問い合わせいただければ、
現在の状況に合わせてお話をうかがわせていただきます。


アクセス・営業時間

下関市フィジカルプラス
住所:山口県下関市長府土居の内町2-9
電話:083-249-5081
サンデン城下町長府バス停から 徒歩3分、駐車場も完備しています。
営業時間: 月〜土 9:30〜19:00 / 日・祝祭日は不定休

▼ 痛みや動きのお悩みは、ひとりで抱え込まずご相談ください

現在のお身体の状態や生活状況をうかがいながら、
理学療法士が今後の過ごし方やサポートの選択肢をご一緒に整理します。

※ご相談のみのご利用も歓迎しています。
※こちらから無理にご案内することはありませんので、ご安心ください。

▼ フィジカルプラスへのアクセス(下関市長府土居の内)

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理学療法士(Physical Therapist)。
病院勤務時代には、延べ4万人以上のリハビリテーションに携わる。現在は「フィジカルプラス下関」代表として、痛みや動きにくさと向き合いながら生活や競技を続けていくためのコンディショニング支援を中心に活動。地元の中高生からプロアスリートまで幅広くサポートし、山口県スポーツ協会認定トレーナーとして10年以上国スポにも帯同している。

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