人工膝関節置換術(TKA)などの手術を受け、リハビリを頑張っている。骨には異常がないと言われた。それなのに、「膝のお皿の下がどうしても痛い」「膝が突っ張って伸びきらない」といった違和感に悩まされてはいませんか?
多くの病院リハビリでは、筋力をつけることが最優先されます。しかし、もし膝の内部で「物理的なブレーキ」がかかっているとしたら、無理な筋トレは逆効果になることもあります。
今回は、術後の痛みや可動域制限の陰の主役ともいえる「膝蓋下脂肪体(しつがいかしぼうたい)」について、そのメカニズムと対策を解説します。
1. 膝の痛みセンサー「膝蓋下脂肪体」とは?
膝のお皿(膝蓋骨)のすぐ下、奥まった部分にある脂肪のクッション。それが膝蓋下脂肪体です。単なる脂肪の塊ではなく、実は膝の組織の中でもっとも痛みを感じやすい「センサー」としての役割を持っています。
- 驚くべき神経の密度:半月板や軟骨よりも遥かに多くの神経線維が通っています。
- 膝の動きをスムーズにする:膝を曲げ伸ばしする際、この脂肪体が形を変えながら隙間を埋めることで、関節の滑らかな動きを助けています。
2. 術後の「お皿の下の痛み」と「癒着」のメカニズム
手術という大きな侵襲を受けると、組織が修復される過程で「線維化(せんいか)」という現象が起こります。これが、いわゆる硬くなった状態です。
脂肪体が「クッション」から「硬い壁」へ
手術後の炎症によって膝蓋下脂肪体が硬くなると、本来の柔軟な動きができなくなります。すると、膝を伸ばそうとした時に関節の間に挟み込まれたり、逆に曲げようとした時に周囲の組織を引っ張ったりして、強い痛み(インピンジメント)を引き起こします。
神経との癒着によるしびれと違和感
さらに、この脂肪体には多くの末梢神経が分布しています。脂肪体が周囲の組織(膝蓋腱や関節包)と癒着して動きを失うと、神経を巻き込んでしまい、動くたびに神経が刺激され、ピリピリとした痛みやつっぱり感として現れることがあります。これが、病院で「レントゲンは綺麗です」と言われても痛みが消えない原因のひとつと考えられます。
3. 筋トレよりも先に必要な「組織の柔軟性」
「膝が伸びないのは筋力が足りないからだ」と考え、重りを使ったトレーニングを繰り返してはいませんか?
膝蓋下脂肪体が硬く、物理的なブレーキがかかっている状態で無理に筋力を働かせると、かえって組織の摩擦を強め、炎症を長引かせてしまうリスクがあります。大切なのは、筋肉を鍛える前に、組織が動けるスペースを確保すること、つまり「癒着の影響を最小限にする」アプローチです。
理学療法の視点:微細な動作によるアプローチ
癒着を外科的に剥がすのは医師の領域ですが、理学療法では「徒手的な介入」や「段階的な可動域練習」によって、硬くなった組織の柔軟性を高め、神経への過度なストレスを軽減させることを目指します。これにより、脂肪体が関節の動きに同調して「逃げ場」を確保できるようになると、痛みや重さが和らいでいくことが期待できます。
4. 下関で術後の膝にお悩みの方へ
人工膝関節術後のリハビリにおいて、膝蓋下脂肪体への配慮は「質の高い歩行」を取り戻すために欠かせないポイントです。ただ歩行距離を伸ばすのではなく、膝の内部組織に負担をかけない動き方を身につけることが、長期的な安定に繋がります。
- 近隣(下関市周辺)の方へ:実際に膝を拝見し、脂肪体の柔軟性やお皿の動きを確認した上で、お一人おひとりの状態に合わせた機能改善プログラムを提案します。
🎥 お皿の下の痛み、我慢していませんか?
術後の回復には個人差がありますが、特定の部位が痛む場合、「関節内の組織の遊び」が失われているサインかもしれません。一度、動きを確認してみませんか?
膝の「違和感」をそのままにしていませんか?
レントゲンでは映らない、関節の微細な「ねじれ」や筋肉のブレーキ。それらを解きほぐすことで、膝の曲げ伸ばしは本来の滑らかさを取り戻せる可能性があります。病院や接骨院で変化を感じられなかった方も、まずは理学療法士の視点で、あなたの「動きの癖」を詳しく紐解いてみませんか?
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フィジカルプラス下関
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