大好きなスポーツを子供が怪我であきらめないために保護者に考えてほしいこと

記事執筆者
木村柄珠

理学療法士 Physical Therapist
山口県体育協会認定トレーナー
フィジカルプラス代表
毎年国体山口県チームに帯同しています。

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スポーツをやって怪我が続く時に考えてほしいこと

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野球やサッカー、バレーボールなど様々なスポーツ活動を頑張っている子供たちが怪我が続いて長期に渡り離脱したり、痛みを抱えたまま本来のパフォーマンスを出せずにスポーツを諦めてしまうことがあります。

そのような状態では当然のことながらスポーツ自体を楽しむことができません。

子供だから大丈夫!などと無責任に捉えるのではなく、保護者の立場からまず考えなければならないことについて述べてみたいと思います。

子供さんのその怪我はたまたま起こっていますか?

ラグビーやサッカーなどのようなスポーツでは選手同士の接触が多くあり、怪我を未然に防ぐことが難しいと思いますが、実際には接触による怪我よりも、カラダの使い方や使いすぎによるものが多い印象を持っています。

実際に怪我を繰り返してしまう殆どの場合フォームやカラダの使い方に問題があり、指導者にこうしなさいと指導されても漠然としすぎて理解できていなかったり、指導内容に対して必要な身体機能が伴っていない場合など様々な要因が考えられます。

つまりは起こるべくして起こっていると考えることが必要になります。

特にクラブチームなどでかなり本格的に行っている子供さんではプロを最上として最終的に上のカテゴリーでやっていくことを重視する事が多く、怪我をする事で本来のパフォーマンスが出なくなることでその競技自体をドロップアウトしてしまうこともあります。

まずは未然に防げる怪我は精一杯防ぐことが大切です。

長年スポーツ指導を私自身も行っていますが、指導者は競技の専門家ではありますが、身体機能についてはそうではないため何で出来ないのか?となってしまう事が多いような気がします。

もしかすると指導者自体が考えなくても出来ていたからどうしたら出来る様になるのかわからず思考停止に陥っている可能性もあります。

基本的に怪我ははじめからさせないようにすることが大切です。

子供のカラダは簡単には変わらないため継続することが大切です。

実際にスポーツを行っていてうまく行かなくなったときに、ではどうすればよいのか?ということでフィジカルプラスにご相談を頂くことが多いのですが、スポーツをやっていると中々時間が取れず痛みが取れるとすぐに復帰してしまうことが多く、困惑してしまうこともあります。

残念ながら大人でも子供でもカラダはすぐには変わりません。

子供さんそれぞれの成長度合いや技術、普段の生活環境などが複雑に関係するため個別に対応していくことが重要になります。

また競技にもよりますし、ポジションなどによっても違うと思いますが、少なくとも姿勢やフォームの問題と考えられる怪我については私の本音としては最低でも週2回を4週間はエクササイズやトレーニングをやってほしいのです。

そうすることで脳や神経、筋肉などの連携が強まり、怪我をしないために必要なフォームやカラダの使い方が身につくからです。そうすることで結果としてスポーツパフォーマンスは向上します。

慌てず成長に合わせて細かい目標設定を行いながら継続していくことが重要です。

実際に長期に渡ってフォローさせていただいているお子さんたちは大きな怪我もなく、順調にスポーツ活動を行っています。

最終的にどこを目標に置いていますか?

フィジカルプラスを実際にご利用いただく際、もちろん痛むときに単発でご利用していただくことは全く構いませんが、明らかに無理のあるフォームなどでスポーツを行っているお子さんのほうが実際は多く、そのような場合には少し時間をかけなければならないと考えていただきたいと思っています。

とかく「試合に出してあげたい」「勝たせてあげたい」と親なら誰でも思うと思いますし、わたし自身も二人の子供の子育てをしていてそのように思います。

しかしながら、プロを目指す必要は必ずしもありませんが、成長していく事により上のカテゴリーを目指すのであれば尚更カラダのコンディションについてはスポーツ活動そのものや技術的なことよりも、しっかりとした対応をしなければならないと考えています。

子供さんのスポーツ活動ではついつい入学や卒業など節目がどうしても多くなるため、目標が短期となりやすいので注意が必要です。

たとえ長期に渡って離脱したとしても、その間にしっかりとしたカラダづくりを行うことで最終的に怪我をしなくなる方が高い目標にたどり着ける可能性は高くなると思います。

最後に

高校生までやるのか、大学生までやるのか、社会人で実業団などでやるのか、プロでやるのか、目標は子供さんに応じてで良いと思いますが、小さなうちから練習が出来ていない、しないと出来なくなると恐れる必要はありません。

まずは子供さんの可能性を最大限に伸ばすためには何が必要なのか?その怪我は原因があるのかないのか?など今一度考えて頂ければと思います。

親の立場としてはスポーツに於いてとかく子供の意見を聞きがちですが、そうではなく、今一度保護者の方と子供さんでしっかりと話し合い考えて見ると良いと思います。

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