変形性膝関節症による膝の痛みを解消するために必要な正しい膝の使い方の紹介

記事執筆者
木村柄珠

理学療法士 Physical Therapist
山口県体育協会認定トレーナー
フィジカルプラス代表
毎年国体山口県チームに帯同しています。

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膝の痛み
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変形性膝関節症による膝の痛みで困っていませんか?

筋力が落ちている、膝の変形が強いなど半分諦めているような方でも今からご紹介する4つのポイントを変えるだけで、長い時間歩く、階段を上るなどの日常的な動作が驚くほどよい状態に変化します。

手間は少しかかりますが、確実に身体に変化をもたらしますのでぜひ御覧ください。

1.不必要な筋力アップをしない

膝の痛みをどうにかしたくて、おもりを付けて膝を曲げたり伸ばす、スクワットなどをしていませんか?

変形性膝関節症の診断を受けていて、太ももや膝周りの筋力を鍛えるしかないなどと言われて毎日頑張っているのにかえって痛みが強くなる方が多くおられます。

今すぐ筋トレはやめましょう。

膝に痛みがあっても、筋力の低下が問題になっている方はほとんどいません。

必要なことは筋力アップではなく、正しく力を入れることです。

2.正しい膝の力の使い方を身につける

以下で具体的な運動を紹介します。

膝を中心とした下肢に正しく力を入れるための運動になります。

厚手の雑誌をなど準備する(週刊少年ジャンプ程度)

痛みのある側の足の方に雑誌を置いて足を乗せます、反対側は床につけます。

後はひたすらそのままで足踏みを行うだけ。

雑誌の方に載せる側の膝はしっかりと伸ばしてつくようにします。

このようにすることで、膝本来の力の入れ方を学習できるようになります。

これまで不必要に力を込めていた筋肉のこわばりがとれ、膝の痛みが楽になります。

少し時間がかかりますが、毎日くりかえすと徐々に変化が出始めますので慌てず滑ったり、怪我に注意してゆっくり行って下さい。

3.股関節をしっかりと動かし膝をほぐす

股関節周囲のこわばった筋肉の力を抜けるようにするだけで、膝は良く曲がり伸びるようになります。

以下で具体的な運動を紹介します。

椅子を準備します。

背中が丸くなり過ぎない程度に浅く腰掛けます。(背もたれにもたれないように)

以下の動画のようにそのまま膝を外に少し開き、つま先は常につけたまま繰り返しかかとの上げ下げを行います。このとき膝の角度は自分でやりやすい角度で大丈夫です。

焦らずゆっくりやりましょう。

繰り返し左右をバランスよく行うことが大切です。

はじめのうちはかなり動かしにくいと思いますが、繰り返し行うことで段々とうまく出来るようになるので根気よく行って下さい。

痛みが強い方は無理をしないようにします。

膝に痛みを抱えているとついつい膝ばかりに気を取られがちですが、かなり変形の強い方でも膝自体より股関節周囲がしっかりと動かせるようになると膝の痛みは徐々に軽くなっていきます。

4.足のゆびをしっかり使って膝の負担を減らす

膝に痛みがある方は足の指の動きが悪かったり、力が入らなかったりするのですが、自覚している方は少ないように思います。

ここで必要なことはしっかり開いて曲げることです。

これは道具は必要ありません。以下具体的に紹介します。

自分の手を使って足の指と指の間をしっかりと開くようにします。(少し痛いくらいでちょうど良いことが多いですが、無理はしないで下さい)

今度は手を使って足の指を痛みに注意しながらしっかりと曲げます。

次に自分自身の指の力でしっかりと30回程度曲げるようにします。

実際にはうまく曲がらない方が多いので痛みに注意しながら根気強く続けてみてください。

足の指をしっかりと使えるようになると歩くときや階段などの昇り降りの際に膝に掛かる負担が軽減します。

まとめ

今回上げた4つのポイントを変えるだけでもかなりの方に変化が出ると思いますが、文字だけではうまく伝わっていない可能性も有ります。よくわからなければ専門家にご相談下さい。

今回の4つのポイントをきちんと理解して継続すると時間は少しかかりますが、概ね2週間程度で変わったなと実感できるようになります。

焦って色々なものに手を出したりせず、落ち着いて継続することを心がけて下さい。

またすべての方に当てはまるわけではありませんので、いつもと違う強い痛みが出た時はすみやかに中止して下さい。

膝の痛みを解消するポイント