股関節疾患の保存療法をするにあたって考えたいこと

記事執筆者
木村柄珠

理学療法士 Physical Therapist
山口県体育協会認定トレーナー
フィジカルプラス代表
毎年国体山口県チームに帯同しています。

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股関節のストレッチ
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痛みを感じた時点で早めの対処を!

股関節に痛みを覚えたら早めの対処をしなければなりません。少しの違和感でも感じたら出来る限り早い時期に適切な対処を行う必要があります。場合によっては集中的に頑張らないといけない時期はありますが、早めの対処で痛みとは疎遠な日常生活を送ることができます。

実際には軽度の場合、医療機関を受診することが少なく、保存療法を受けはじめる時期が遅れがちです。自己判断で不必要な筋力トレーニングを延々と繰り返している方たちも多くおられます。

下肢は上肢と違って立つ、歩くなど両方を同じように使う事で機能を発揮する器官であり、左右のどちらかに痛みを感じた時点で反対の股関節も正常な機能を発揮できなくなります。我慢しすぎて、状態をどんどん悪化させるまえに早めの対処をしましょう。

↓↓手術をするか迷っている方↓↓

多くの医療機関で行われている股関節の一般的な治療

一般的に整形外科の医師が主となって消炎鎮痛剤などの投薬、自主トレとして水中歩行、筋力トレーニングを行うことが主流となっています。ここ下関ではほとんどの方が同じような指導を受けているようです。ご来店の方が福岡方面に治療に通っていたという話をよく聞きますので、下関では数は非常に少ないと思います。

頑張っても結果が出ず継続できない

多くの方が、痛み止め等を利用しながら、頑張っても痛みが徐々に悪化し不安を抱えたまま通院している状況です。効果を実感できない対処法が主流となっている事も問題です。通常は運動学習の面から考えても、適切なトレーニングを行うと概ね4週間程度で痛みや歩行の状態が変わってきます。長期に渡って結果が出ない方は4週を目安にして現在の状況を把握しましょう。

先に保存療法を試してから手術を検討する

手術宣告をされると今すぐにでもという気持ちになってしまいがちですが、焦らないで下さい。手術によって劇的に痛みや歩行様式が改善される方も当然おられますし、そういう方も多く見てきました。しかし、人工関節なら耐久性は約20年と言われていることもあり、ある時期が来ると再びカラダにメスを入れ人工関節再置換術を行わなければなりません。現実的には再置換術を検討する頃には確実に歳も重ねており、様々なリスクがある年代になっている可能性が高く、手術したくてもできない可能性もあります。

最終的に手術をする事になったとしても、少しでも先延ばしに出来たほうが一生の中ではリスクは少ないといえます。

何度も繰り返しますが、股関節の痛みを解消するには、軽い痛みでも放置せずにとにかく早く対処することです。痛みを長期間にわたって抱えてしまうと、痛みを感じるメカニズムまで複雑になり、代償動作を強化してしまいます。手術を急ぐ前に出来るだけ早急にしっかりとしたトレーニングと歩き方の検討をしてみてください。

まずは問題点の把握から

股関節の痛みを解消するためにはご自身のカラダの状態をしっかり把握して頂くことが重要です。ほとんどの方が初回ご利用時に今までのやり方に何かしらの問題があったことに気が付きます。金銭的、身体的、心情的にも負担が少ない、早い段階での対処を心がけることが重要なのです。そうすることで苦しむ事は無くなります。

適切な筋力と可動域、歩き方を身につけると身体は変わる

フィジカルプラスにご来店の方でも、初回で痛みや問題点がすべてなくなるわけではありません。まずは、今まで良くならなかったのは動作の質を重視してこなかったということを自覚するきっかけを与える事だと思っています。

お客様の中には長期的にコンディショニングを必要とする方もおられますが、ほとんどの方が徐々に自分自身で痛みをコントロールできるようになり、快適な生活をおくることが出来るようになります。

余計な情報を頭に詰め込まない

インターネットで様々な情報を頭に詰め込みすぎると、必要以上に心配しすぎたり、不安感を強くしたりと良いことは何一つありません。痛みを解消するタイミングを逃してしまうと、治療院巡りをしたり、病院めぐりを繰り返してしまう方が多くおられますので注意しましょう。

たった1回の施術でも体の変化を感じる施術

「一発で痛みが取れる」といった魔法のような施術はありません。しかし、カラダの使い方はちょっとしたきっかけで変わるので、一度の施術でもカラダの使い方に変化が出て動作のバリエーションが増え変化を実感して頂けます。

最後は忘れる事が重要

痛みが出ないか気になっている間はまだほんとうの意味で良くなっているとは言えません。

「あの時の痛みは一体、何が原因だったのだろう?」

「あれ、どこが痛かったんだっけ?」と忘れてしまうことが出来てはじめて良くなったと言えます。

このような状態になるには専門家の力を借りることが一番の近道です。まずはご相談下さい。

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